亀田バイパス

新潟都市圏の動脈：亀田・横雲・阿賀野バイパス

新潟市を中心に、阿賀野市へと繋がる国道49号、一部重複する国道403号・459号、そして新潟県道586号水原亀田線のバイパス道路群である、亀田バイパス、横雲バイパス、阿賀野バイパスについて解説します。これらのバイパスは、新潟都市圏の交通円滑化に大きく貢献しています。

バイパス群の概要

これらのバイパス群は、阿賀野市から新潟市江南区を経由し、中央区に至る全長26.8kmの区間を構成しています。終点の紫竹山ICで新潟バイパスと接続し、茅野山ICでは新津バイパスに接続します。茅野山ICから紫竹山IC間は連続立体交差方式が採用されており、一部区間は盛土構造となっています。亀田バイパスの一部（新潟亀田IC - 紫竹山IC間）は、地域高規格道路「新潟南北道路」に指定されています。

阿賀野バイパス

旧北蒲原郡安田町内の区間は「安田バイパス」として、旧水原町から京ヶ瀬村に至る区間は「水原バイパス」として整備が進められました。2004年の市町村合併により阿賀野市が誕生したことに伴い、両事業は「阿賀野バイパス」という総称で呼ばれるようになり、現在ではそれぞれの区間を「安田区間」「水原区間」とも呼んでいます。

各バイパスの詳細

阿賀野バイパス（安田区間）

起点：阿賀野市六野瀬（下六野瀬交差点）
終点：阿賀野市寺社字鴨深甲（鴨深交差点）
延長：5.6km
車線数：暫定2車線（完成4車線）
設計速度：80km/h（一部区間は60km/h）

安田バイパスは、市街地を通過する旧道区間の交通混雑を緩和するために建設されました。1977年度に着手し、1985年に暫定2車線で開通しました。

寺社地先（14工区）の1.3km区間は、東部産業団地へのアクセス道路としても機能しており、遺跡の発掘調査が行われた後、2006年11月24日に供用が開始され、安田バイパス全線が開通しました。現在は全区間が平面交差、暫定2車線で供用されています。

阿賀野バイパス（水原区間）

起点：阿賀野市寺社字鴨深甲（鴨深交差点）
終点：阿賀野市下黒瀬（道の駅あがの交差点）
延長：8.1km
車線数：暫定2車線（完成4車線）
設計速度：80km/h

水原バイパスは、水原町および京ヶ瀬村の市街地を通過する旧道の線形不良と交通混雑を解消するために計画されました。阿賀野市寺社から市街地の南西側を迂回し、下黒瀬に至る区間が整備されています。

2022年12月4日には、百津 - 下黒瀬間5.4kmの区間が開通しました。残る寺社 - 百津間は2025年内の開通予定です。京ヶ瀬地区では、バイパス延伸に合わせて下黒瀬交差点付近に道の駅あがのが2022年8月5日にオープンしました。

横雲バイパス

起点：阿賀野市下黒瀬（下黒瀬交差点）
終点：新潟市江南区曙町二丁目（曙町二丁目交差点）
延長：6.2km
車線数：暫定2車線（一部4車線、完成4車線）
設計速度：80km/h

横雲バイパスは、阿賀野市下黒瀬地区から新潟市横越中央地区に至る区間の交通難所を解消するために建設されました。阿賀野川に架かる老朽化した横雲橋の代替として、新横雲橋が建設されました。

木津IC以西は完成4車線、同ICより新横雲橋以東は暫定2車線、一部連続立体交差となっています。2009年末までに木津IC - 曙町二丁目間の4車線化が完了しましたが、その後一部区間は導流帯に変更されています。横越上町交差点と曙町二丁目交差点周辺には、将来的な立体交差化のための用地が確保されており、前者については2023年度に事故対策として事業化されました。また、新潟中央環状道路との交点も立体化が計画されています。

亀田バイパス

起点：新潟市江南区曙町二丁目（袋津交差点）
終点：新潟市中央区紫竹山四丁目（紫竹山インターチェンジ）
延長：8.3km
車線数：完成4車線
設計速度：80km/h

亀田バイパスは、旧亀田町の市街地を通過する旧道の交通混雑を緩和するために建設されました。1974年に袋津交差点 - 紫竹山IC間が開通しました。

城所IC - 茅野山IC間は平面交差となっており、茅野山ICは新津バイパスの分岐点です。鵜ノ子ICを過ぎると、日本海東北自動車道に連絡する新潟亀田インターチェンジがあります。鳥屋野潟を渡ると紫竹山ICがあり、新潟バイパスと接続します。

2001年には鵜ノ子交差点の立体化が完了し、交通の流れが改善されました。2008年には曙町二丁目 - 茅野山間の4車線化が完了し、亀田バイパスの整備事業が全て完了しました。

今後の展望

阿賀野バイパス水原区間の全線開通、横雲バイパスの立体交差化など、これらのバイパス群の更なる改良により、新潟都市圏の交通はより円滑になることが期待されます。

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