亀磯

亀磯（かめいそ）についての詳細

亀磯は、徳島県小松島港の沖合に位置する暗礁です。別名として、御甕（おかめ）や大神子海岸を含む雪濱（ゆきはま）などの呼称もあります。そこには昔、活気ある集落があったとされていますが、複数の地震により姿を変えてしまいました。

歴史的背景

亀磯はかつて、四国島と大神子海岸との接続部分に存在した岬でした。この岬には「おかめ千軒」と呼ばれる大規模な集落があり、多くの人々が生活をしていました。しかし、1361年に発生した正平地震の津波や1586年の天正地震、そしてさらにそれらの影響を受けた結果、ほとんどの岬が海に沈んでしまい、その名残の岩礁だけが残ることとなりました。

残された岩礁も、1854年に起きた安政南海地震による沈降により、ほぼ全てが水面下に没してしまいました。現在、亀磯は干潮時でもわずかに4つの岩が海面上に顔を出すだけであり、これを「干出岩」と呼びます。周囲の水深もかなり深いため、容易に大型船が近づくことができないため、灯標が設けられており、「オ亀磯灯標」という名称がつけられています。

測量と地図への記載

亀磯は1810年に伊能忠敬によって測量され、その資料は『大日本沿海輿地全図』に反映されています。国土地理院が発行する『沿岸海域土地条件図』では、亀磯が海面下の状態で描かれていますが、2015年現在の『地理院地図』では、昔の大きさの島として記載されています。これは、安政南海地震以前の形状を示すために、過去の情報がそのまま残されていることを意味します。

亀磯の現在の状況

現代の亀磯は、かつての岬の姿を失い、ただの暗礁となっています。地形の変化や波の侵食により、亀磯はますますその姿を変えており、歴史的な集落の痕跡を探ることも難しい状況です。ただ、灯標が存在することにより、航行する船舶に対しての警告の役割を果たしています。

関連項目

亀磯に関する情報として、以下の関連項目があります。南海トラフ巨大地震、徳島県の灯台一覧、潮見寺（徳島市）、四所神社（徳島市）、勝浦川、由岐町などです。これらは、亀磯の歴史や周囲の地理に関連した重要なテーマとなっています。

亀磯のような歴史的な地形の変化は、自然災害の影響を受けた地域の重要な証拠であり、後世に伝える価値があります。この様子を知ることで、過去の生活や自然との関わりを考えるきっかけとなるでしょう。

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