二位尼 (小惑星)

小惑星二位尼 (4959)

小惑星二位尼（にいのあま、英名: Niinoama）は、小惑星帯に位置する小惑星の一つであり、1991年8月15日にアマチュア天文家の浦田武氏と名取亮氏によって発見されました。この発見は、当時静岡県清水市にあったJCPMやきいも観測所での観測に基づいています。発見されたのは1991年ですが、実は小惑星二位尼の存在は約40年前の1950年5月10日にパロマー天文台によって既に観測されており、その後も36回にわたる観測記録が、小惑星センター(MPC)に残されています。

軌道と特徴

二位尼は太陽から約3.147天文単位（約4億7078万キロメートル）の距離を持ち、公転周期は約5年半です。その軌道は非常に小さな離心率約0.01を持ち、ほぼ真円に近い形状を描いています。このため、小惑星帯の中では比較的外側を公転する小惑星の一つとされています。

また、二位尼は自転による光度の変化を観測することで、その自転周期が約4.7時間であると推定されています。具体的には、自転に伴って見かけの等級が0.32 ± 0.04等級変化することが研究で明らかにされています。赤外線観測衛星IRASやあかり、広視野赤外線探査機WISEによる観測では、二位尼の大きさには異なる研究結果があり、約26.5キロメートルから約42.5キロメートルという幅があります。また、反射率であるアルベドも約0.04から約0.12と様々です。

名称の由来

固有名「Niinoama」は、日本の平安時代に生きた女性、二位尼に由来しています。彼女は平清盛の妻であり、壇ノ浦の戦いで敗れた際には、孫の安徳天皇を抱いて入水したという伝説があります。浦田氏は多くの小惑星に平安時代末期の文学や歴史に登場する人物の名前を付けており、二位尼の命名は1992年11月10日に公式に発表されました。この時、小惑星センターから発行された小惑星回報には、他にも平家物語に関連する小惑星名が公表されています。

また、二位尼周辺に関連する小惑星として、彼女の夫である清盛（小惑星番号4375）や、孫の安徳（小惑星番号3902）も登場しています。

関連項目

• - 小惑星リスト（4001-5000）
• - 人名に因む名を持つ小惑星一覧
• - 清盛（小惑星）

出典

情報元としては、ジェット推進研究所のJPL Small-Body Database Browserや、MPC Database（小惑星センター）などが参照されます。

以上が小惑星二位尼の概要と特徴についての詳細です。小惑星の観測や研究が進む中で、今後の新たな発見にも期待が寄せられています。

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