二見町 (明石市)

二見町（ふたみちょう）

二見町は、兵庫県明石市の市域西部に位置する地域名です。その範囲は、かつて独立した自治体であった兵庫県加古郡二見町の領域とほぼ一致します。現在、この地域は福里、東二見、南二見、西二見、そして西二見駅前といった各区画によって構成されており、2022年11月1日現在の住民基本台帳調査によると、人口は30,008人です。

本項では、現在の明石市二見地区の前身であり、町制施行前の村であった二見村（ふたみむら）についても併せて記述します。

地理

地域内には、瀬戸川が流れ、また野々池といった水辺も見られます。これらの地形要素は、地域の自然環境や歴史的な発展に影響を与えてきました。

歴史

二見地域の自治体としての歴史は、明治時代にさかのぼります。

1889年（明治22年）4月1日：町村制が施行され、周辺の東二見村、西二見村、福里村が合併し、「二見村」として新たな歩みを始めました。
1927年（昭和2年）1月1日：村は発展を遂げ、町制を施行。これにより「二見町」となりました。
1951年（昭和26年）1月10日：二見町は隣接する明石市に編入され、自治体としての加古郡二見町はその歴史に幕を閉じました。

経済・産業

二見地域では、古くから農業が営まれてきました。明治期に編纂された『大日本篤農家名鑑』には、二見村の篤農家として岩佐幸次郎氏の名が記録されています。これは、当時の農業が地域経済において重要な位置を占めていたことを示しています。

世帯数と人口

前述の通り、2022年（令和4年）11月1日時点でのこの地域の世帯数および人口は、住民基本台帳に基づき、人口30,008人となっています。この数値は、明石市が発表した調査によるものです。

交通

二見地区は、公共交通機関および主要道路によって、明石市内や周辺地域とのアクセスが確保されています。

鉄道路線

山陽電気鉄道本線が地域を横断しており、以下の駅が設置されています。
東二見駅
西二見駅

道路

国道250号線が地域を通過しており、広域的な移動を支えています。
兵庫県道718号明石高砂線も地域の重要な幹線道路の一つです。

公共施設・教育施設・商業施設

地域住民の生活を支える様々な施設が整備されています。教育施設としては、複数の小中学校や高等学校が立地しています。

幼稚園: 明石市立二見西幼稚園
小学校: 明石市立二見小学校、明石市立二見北小学校、明石市立二見西小学校
中学校: 明石市立二見中学校
高等学校: 兵庫県立明石西高等学校
公共施設: 二見市民センター、二見コミュニティ・センター、ふれあいプラザあかし西、上西厚生館、明石市立高齢者ふれあいの里二見
商業施設: イトーヨーカドー 明石店など

文化財

明石市によって指定された文化財も存在し、地域の歴史や文化を今に伝えています。

市指定史跡: 横河重陳墓（横河重陳の墓所であり、東二見の観音寺に位置しています。）
市指定天然記念物: 瑞応寺のそてつ（東二見にある瑞応寺境内のソテツであり、その希少性から指定されています。）

参考文献等

本項の記述にあたっては、以下の文献などが参照されました。

『大日本篤農家名鑑』大日本篤農家名鑑編纂所編、1910年
『角川日本地名大辞典 28 兵庫県』「角川日本地名大辞典」編纂委員会編、角川書店、1988年

また、兵庫県の廃止市町村一覧なども関連情報として挙げられます。

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