五ヶ瀬町立鞍岡中学校

五ヶ瀬町立鞍岡中学校について

五ヶ瀬町立鞍岡中学校は、宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町の大字鞍岡に位置していた公立の中学校である。この学校は、1947年に新制中学校として設立され、長い68年間の歴史を持っていたが、2016年3月末をもって閉校し、五ヶ瀬町立五ヶ瀬中学校に統合されることとなった。

学校の歴史

鞍岡中学校は、1947年の学制改革に伴って設置が認可され、同年5月に「鞍岡村立鞍岡中学校」として開校した。初代校長は原慶二氏であり、授業は鞍岡小学校の教室を借りて行われた。その後、1948年には新築の公民館を借り、仮校舎として使用し、1949年には新しい校舎が完成した。しかし、1951年に火災が発生し、校舎を焼失してしまったため、再び公民館を仮校舎として授業を続けることとなった。

1952年以降は、旧校舎を使用しつつ、校地を寺村に移転。1953年4月には寄宿舎が設けられ、近隣地区の生徒を収容する体制が整えられた。その後、1956年には五ヶ瀬町の発足により、「五ヶ瀬町立鞍岡中学校」と改称された。

校歌と校章

校歌は1958年に制定され、作詞は池田為治、作曲は佐藤五雄によるもので、歌詞には「鞍岡中学」という名称が登場する。
校章は中心に「中」の文字をあしらったシンプルなデザインである。

通学区域

通学区域は「五ヶ瀬町大字鞍岡」で、主に五ヶ瀬町立鞍岡小学校からの進学者が対象となっていた。

沿革と重要な出来事

この学校は、長い歴史の中でさまざまな出来事によって成長してきた。1966年には特別教室が完成し、1967年には完全給食が実施された。1972年には再び校舎が火災で焼失し、鉄骨ブロック造の新校舎が1980年に完成した。

近年では、1990年に五ヶ瀬ハイランドスキー場の開業を受けてスキー教室を設け、1992年にはコンピュータ室を設置、1996年には新校舎が完成し、移転を完了した。

2016年2月20日には閉校式が行われ、同年3月31日に正式に閉校した。校舎の跡地は、地域活性化のための複合型交流施設「祇園テラス鞍楽」や「くらおかくらら」として利用されている。

部活動

学校では、男子バレーボール部や女子卓球部、剣道部など、さまざまな部活動が盛んに行われていた。これにより、生徒たちは学問と同様にスポーツにも力を入れていたことが伺える。

交通アクセス

五ヶ瀬町立鞍岡中学校への交通アクセスは、最寄りのバス停である「祇園町」から徒歩5分の距離で整っており、幹線道路も近く通っているため、通学の便も良好であった。

周辺環境

校舎周辺には五ヶ瀬町立鞍岡小学校、鞍岡保育所、高千穂警察署の駐在所、鞍岡郵便局、祇園神社などが存在し、地域のコミュニティの中心的役割を果たしていた。特に「五ヶ瀬のしだれ桜」や「五ヶ瀬川」は、自然と触れ合う貴重なスポットとして生徒たちに親しまれていた。

このように、五ヶ瀬町立鞍岡中学校は教育現場として多くの思い出を刻んできた。69年の歴史を経て閉校した今も、その記憶は地域に残り続けている。

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