五具足

五具足（ごぐそく）

五具足とは、仏具の一種で、香炉、燭台（灯立）、花立がそれぞれ一対ずつで構成される仏具のセットのことです。具体的には、香炉1つ、燭台2つ、花立2つで一組となります。これは、香炉1つ、燭台1つ、花立1つの三具足に、さらに燭台と花立をそれぞれ1つずつ加えたものです。

五具足の配置

仏壇に五具足を配置する際は、本尊に向かって中央に香炉を置き、その両側に一対の燭台、さらに両端に一対の花立を置きます。三具足の場合は、中央に香炉、右側に燭台、左側に花立を配置します。

五具足のサイズと形状

五具足のサイズは、香炉が直径約5〜30cm、燭台が高さ約8〜90cm、花立が直径約6〜35cm程度と、非常に幅があります。また、形状も宗派や宗旨によって様々です。そのため、仏壇の大きさや雰囲気に合わせて適切な五具足を選ぶことが重要です。

浄土真宗における五具足

浄土真宗では、五具足は特別な場合にのみ用いられます。具体的には、開祖の命日である報恩講、祥月命日法要、御遷仏法要など、重要な法要の際に荘厳として使用されます。通常は、三具足で荘厳することが一般的です。ただし、五具足を置くスペースがない場合は、三具足でも問題ありません。

浄土真宗の宗派による違い

浄土真宗の中でも、本願寺派と大谷派では、燭台や花瓶の扱いに違いがあります。

燭台: 本願寺派の燭台には左右の区別はありませんが、大谷派の燭台は左右非対称です。右側の燭台は鶴の嘴が開いており、左側の燭台は鶴の嘴が閉じています。
花瓶: 正式な花瓶（花立）には宗紋が入っており、形状は左右同じですが、置き方には決まりがあります。花瓶の鰭を正面に向け、牡丹紋を外側に、八藤紋を内側に向けて置きます。

仏具店での五具足

仏具店などでは、五具足という言葉が、香炉、燭台、花立のセットだけでなく、仏飯器、茶湯器を含めた5点セットを指すことがあります。そのため、購入する際は、内容をよく確認することが重要です。

まとめ

五具足は、仏壇を荘厳するための重要な仏具です。宗派によって使い方が異なる場合があるので、それぞれの宗派の作法に従って正しく使いましょう。

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