五十嵐敬之助

五十嵐敬之助

五十嵐敬之助（いそあらし けいのすけ、1884年11月1日 - 1964年2月12日）は、現在の千葉県印西市出身の力士です。本名は宮澤啓助（旧姓椎名）。勝ノ浦部屋に所属し、7代勝ノ浦を襲名しました。身長164cm、体重83kgと小柄ながらも、その卓越した技で観客を魅了しました。

生涯

染物屋に奉公していた五十嵐は、元力士であった兄の勧めで角界入りを決意。1902年5月に新序を踏み、1909年1月には十両に昇進。その勢いは止まらず、翌1910年6月には「滝ノ音」の四股名で念願の入幕を果たします。入幕2場所目には前頭4枚目まで駆け上がりましたが、その後は幕内下位に甘んじることとなります。

小兵ながらも、小手投げや押しを得意とし、時には櫓投げや内無双といった大技も繰り出しました。1911年には後援者の名から「五十嵐」に改名。1914年には師匠である御舟潟の名跡を継承し、自らも「御舟潟」と名乗ります。1917年5月、幕下陥落を機に引退し、7代勝ノ浦を襲名しました。その後は年寄として部屋を経営し、44年間もの長きにわたり後進の指導に尽力。1961年1月、定年制実施に伴い76歳で退職しましたが、その間、時津風部屋付きの年寄としても活躍しました。

成績

幕内では10場所で30勝45敗9分預16休という成績を残しています。通算成績は15場所で43勝57敗11分預16休。決して目立った成績ではありませんが、その取り口は多くのファンを魅了しました。

四股名の変遷

荒獅子 啓市（1903年1月場所 - ）
滝ノ戸 啓市（1905年1月場所 - ）
滝ノ音 啓五郎（- 1910年6月場所）
五十嵐 敬之助（1911年2月場所 - 1913年5月場所）
御舩潟 大五郎（1914年1月場所 - 5月場所）
御舟潟 啓五郎（1915年1月場所 - 1917年5月場所）

参考

* 大相撲力士一覧

五十嵐敬之助は、その小柄な体格からは想像もできないほどの力強さと、多彩な技で相撲ファンを魅了した力士でした。引退後も年寄として長く角界に貢献し、その功績は今もなお語り継がれています。

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