五所の家小禄

五所の家小禄の人生と活動

五所の家小禄（ごじょのや ころく、本名：高橋平明）は1949年12月4日に京都府京都市に生まれた落語家です。京都産業大学を卒業した彼は、落語界に入り、露の五郎の下で師匠としての第一歩を踏み出しました。しかしその後、笑福亭松之助に再入門し、明石家小禄として活動を続けることになります。

舞台での活躍

彼の活動の場は、京都の新京極にある京都花月劇場でした。ここを拠点に独演会を開き始め、少しずつ知られる存在となっていきました。弟弟子の明石家さんまは大ブレイクを果たしましたが、小禄はその陰に隠れがちでした。新作落語と古典落語の両方を演じる多才さがありましたが、当初はタレント志望が強かったため、彼自身のスタイルを確立するには時間がかかったようです。

また、落語2人会をさんまと共に行った時には、たまたま客としてやしきたかじんとその愛人の2人しかいないという珍ケースもありました。このように芸界でのつながりを大切にし、後輩の面倒を見る姿が見られます。例えば、NSC（吉本総合芸能学院）の出身芸人を食事に誘うなどして、良好な人間関係を築いていました。

彼はまた、「カレッジⅠ」という6人組のコントユニットを結成し、コント活動にも参加しました。その活動の中で、物真似や形態模写を駆使し、さまざまなパフォーマンスを展開しました。ユニットは1986年に解散しますが、その後も小禄は自身の芸を磨き続けました。

芸能活動の変転

1992年には京都の祇園で飲食店「スナック小禄」を開業するも、金銭的トラブルから芸界を去る結果になり、その秋に廃業を余儀なくされます。1993年には破産決定を受け、さらに詐欺罪で逮捕されるなど、彼の人生は波乱の連続でした。その後、岐阜県に移り住み、再度スナックを営むなどして復帰を図りましたが、表舞台には立つことなく、長らく「死亡した」との噂まで立ってしまいます。

死亡説と逮捕

その後の2019年には師匠の葬儀に顔を出さなかったことが、死亡説に拍車をかける要因となりました。2021年末には、岐阜市にて女性と共に暮らしていましたが、激しい喧嘩の末に忽然と姿を消す事件もありました。これが転機となり、2022年5月には詐欺罪で逮捕され、名古屋市に住んでいたことが報じられました。

彼が知人に対して振込を求める形で200万円をだまし取った事件は、世間に衝撃を与えました。その後も余罪が明らかになり、再逮捕されます。彼はこの事件を通じて、長年信じられていた死亡説を覆す存在となりました。結局、2022年10月には名古屋地裁で懲役2年の実刑判決が下されました。

結論

五所の家小禄は、数々の波乱を経て落語家としての道を歩んだ人物です。簡潔に言えば、彼の人生は喜劇と悲劇が交錯したストーリーでもあり、落語界にとって重要な存在であったといえるでしょう。彼の才能がどのように今後の人生に影響を与えるか、今後も注目されるところです。

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