五木田武信

五木田武信について

五木田武信（ごきた たけのぶ、1937年10月1日 - 2008年8月）は、日本の著名なアナウンサーで、特にNHKを経て民放での活躍が知られています。彼は、TBSのフリーアナとしての草分け的存在であり、その業績は後のアナウンサーたちに大きな影響を与えました。

経歴

五木田は東京府（現・東京都）出身で、明治大学商学部を卒業後、1960年にNHKに入職しました。在籍中は報道番組を中心に活動し、特に「NHKのど自慢」の司会を務めて多くの視聴者に親しまれました。彼は1972年にNHKを退職し、フリーアナウンサーに転向しました。

この頃、彼は自身の事務所「オフィスキャラバン」を設立し、自由な活動を開始しました。1970年代後半には、TBSの朝番組「おはよう720」や「おはよう700」のキャスターとして名を馳せ、特に見城美枝子とのコンビは多くのファンを魅了しました。

五木田は番組内の「キャラバンII」リポーターとしても活躍し、また、番組のテーマ曲のレコーディングに参加したこともあります。彼は印象深い取材体験を持っており、特に第四次中東戦争の現場での体験や、サハラ砂漠での20日間の野宿が記憶に残っていると語っています。

その後も、彼は「街かどテレビ11:00」やテレビ神奈川の「霞ヶ関レポート」の司会を務めるなど、様々なメディアに登場しました。また、TBSラジオ番組「にっぽん診断・NISSANなるほどステーション」やニッポン放送の「NISSANナマ生ステーション」といったラジオ番組でもパーソナリティーとして活躍しました。

晩年と影響

五木田の晩年は主に講演活動に専念しており、メディアへの出演は減少しましたが、懐かしの番組の特別番組にはゲストとして登場することがありました。2008年8月、彼は息を引き取り、親族による密葬が行われました。その後、知人たちは年の暮れに喪中はがきで訃報を知ることになりました。

五木田の成功したフリーアナウンサーとしてのキャリアは、TBSをはじめとする民放各社がNHK出身者を起用する道を開くきっかけとなり、野村泰治や森本毅郎、草野仁といったアナウンサーが注目されるようになりました。

出演番組

五木田はNHK時代には「NHKニュース」や「NHKのど自慢」に出演し、フリーに転身後は、TBSの「おはよう720」や「おはよう700」をはじめ、様々なテレビ番組やラジオ番組で活躍しました。特に影響力のあった番組では彼のキャリア形成にも大きく寄与したと言えるでしょう。

彼はまた音楽活動にも手を伸ばし、1975年にシングル「さよならの夏」を発表、さらにアルバム「おはよう720第1集 リスボン→東京 70,000KM」もリリースしています。五木田武信は、アナウンサーとしてだけでなく、幅広い視野を持つマルチな才能を発揮した人物でした。彼の足跡は日本の放送界に深い影響を与え続けています。

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