井上泰一

井上泰一：角川書店を支えた実業家の軌跡

井上泰一（いのうえ たいいち）は、1944年4月19日、埼玉県大宮市（現・さいたま市）に生まれました。彼は、角川書店（現KADOKAWA）の元代表取締役社長として、出版業界に大きな足跡を残した人物です。

角川書店との出会い

井上氏は、埼玉県立大宮高等学校を経て法政大学法学部に進学。在学中から角川書店でアルバイトを始めました。そこで角川春樹氏に才能を見出され、誘われる形でそのまま入社。営業畑を歩むことになります。角川春樹氏が社長に就任してからは、秘書としてその傍らで支え、角川春樹事務所の立ち上げにも参画するなど、春樹氏の側近として活躍しました。

映画プロデューサーとしての才能

角川春樹事務所時代には、映画プロデューサーとしての才能も発揮しました。一時期、角川書店を離れキティグループに所属しましたが、3年ほどでメディアワークスに移籍し、角川グループに復帰。その後、角川書店（2代目法人）代表取締役社長、角川映画株式会社代表取締役社長を歴任しました。

幅広い分野での活躍

角川グループでの活躍後も、学校法人法政大学の理事を務めるなど、幅広い分野で社会に貢献しています。また、映画製作にも携わり、『サウスバンド』、『歓喜の歌』、『ドロップ』など、数々の話題作をプロデュースしました。

略歴

1944年 - 埼玉県大宮市（現・さいたま市）にて誕生
1969年 - 法政大学法学部法律学科卒業
1969年4月 - 株式会社角川書店（現・KADOKAWA）入社
1981年5月 - 同九州営業所長
1985年7月 - 株式会社角川春樹事務所（現・KADOKAWA）取締役営業部長
1989年10月 - 株式会社キティグループ取締役
1993年4月 - 株式会社メディアワークス（現・KADOKAWA）入社
1994年2月 - 株式会社メディアワークス取締役
1997年6月 - 株式会社メディアワークス常務取締役
2002年6月 - 株式会社角川書店（現・KADOKAWA）常務取締役営業局長
2003年4月 - （株）角川書店（現・KADOKAWA）常務取締役
2004年6月 - 株式会社角川ホールディングス（現・KADOKAWA）取締役
2005年4月 - 株式会社角川書店専務取締役
2006年 - 株式会社角川書店 代表取締役社長
2007年3月 - 角川映画株式会社（現・KADOKAWA）代表取締役社長
2012年6月 - 角川グループのすべての役職を退く
2014年 - 学校法人法政大学理事

主なプロデュース作品

サウスバンド（2007年）
歓喜の歌（2008年）
ダイブ!!（2008年）
その日の前に（2008年）
ドロップ（2009年）
旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ（2009年）
沈まぬ太陽（2009年）
* 人間失格（2009年）

まとめ

井上泰一氏は、角川書店の社長として、また映画プロデューサーとして、多岐にわたる分野で才能を発揮し、日本のエンターテインメント業界に貢献しました。彼の功績は、今後も語り継がれていくことでしょう。

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