井口秀作

井口秀作（いぐち しゅうさく）氏は、1964年生まれの日本の法学者で、憲法を専門としています。特に、フランスの国民投票制度や日本の憲法改正手続法（国民投票法）に関する研究で知られています。現在は、愛媛大学の法文学部教授を務めています。

学歴と職歴

井口氏は、1989年に一橋大学法学部を卒業後、1991年に同大学の大学院法学研究科修士課程を修了しました。さらに、1994年には同大学の大学院法学研究科博士後期課程を単位取得満期退学しています。

その後、1994年に大阪産業大学教養部の専任講師として教鞭を執り始めました。1997年には同大学の助教授に昇進し、2001年には人間環境学部の助教授に異動しました。2005年からは大東文化大学大学院法務研究科の助教授、2007年には同研究科の教授に就任しています。2012年からは愛媛大学法文学部の教授を務めており、2013年からは香川大学大学院との連合法務研究科で副研究科長も兼任しました。2020年には愛媛大学の教育研究評議会評議員、2022年には法文学部長に就任しています。

社会的活動

井口氏は、研究活動だけでなく、社会的な活動にも積極的に関わっています。1996年から2005年まで大東市個人情報保護審査会委員、1997年から2005年まで大東市情報公開審査会委員を歴任しました。さらに、2000年から2005年までは四条畷市情報公開・個人情報保護審査会委員長を務めました。2014年には、参議院憲法審査会の参考人として意見を述べています。

2020年には、日本学術会議会員の任命問題に反対し、川端善一郎元京都大学教授らと共に「菅首相による学術会議会員任命拒否に抗議する愛媛の学者・文化人有志」を結成し、菅義偉内閣総理大臣に声明を出しました。

主な著作

井口氏は、憲法に関する多くの著作を執筆しており、その研究成果は広く共有されています。主な著作としては、以下のものがあります。

『改憲の何が問題か』（共著、岩波書店、2013年）
『フランスの憲法判例２』（共著、信山社、2013年）
『ニューアングル憲法』 （共著、法律文化社、2012年）
『新版・体系憲法辞典』（共著、青林書院、2008年）
『ここがヘンだよ日本の選挙』（共著、学習の友社、2007年）
『いまなぜ憲法改正国民投票法なのか』（共著、蒼天社出版、2006年）
『フランスの憲法判例』（共著、信山社、2002年）
『日本国憲法史年表』（共著、勁草書房、1998年）


井口秀作氏は、憲法研究者としてだけでなく、社会的な問題にも積極的に関わる知識人として、多方面で活躍しています。

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