青林書院

青林書院の概要

青林書院（せいりんしょいん）は、東京都文京区本郷に本社を置く、日本の法律専門書を中心に出版している出版社です。1954年に設立され、以来法律実務向けの書籍を多数刊行しており、特に裁判官やその他の法律関連専門家が執筆した書籍が多く見られます。会社名は著名な法律家、安倍能成によるものです。

沿革

青林書院の歴史は1954年に始まります。設立当初は青林書院としてスタートしましたが、1961年には青林書院新社と改称。1984年に現在の名前に戻し、以降も法律書出版の第一線で活躍し続けています。

出版物

青林書院の出版物は、法律専門家向けの書籍が中心であり、その中でも「新・裁判実務大系」と呼ばれるシリーズは特に評価されています。このシリーズには、法曹界の権威ある執筆者たちが監修した書籍が揃っており、実務における重要な参考資料とされています。例えば、山﨑恒氏や山田俊雄氏が手掛けた『民事執行法』（2001年）や、門口正人氏と須藤典明氏の共編による『民事保全法』（2002年）、そして園尾隆司氏と中島肇氏が編纂した『破産法』（2000年）など、多彩な分野における実務的な内容が含まれています。さらに、門口正人氏が編纂した『会社更生法・民事再生法』（2004年）や、商事法務についての書籍もあり、これらは実務家の必携とされています。

また、青林書院は「現代法律学全集」というシリーズも発行しています。この全集は有斐閣の法律学全集や筑摩書房の現代法学全集、弘文堂の法律学講座双書と並び称されるもので、法学の幅広い領域を網羅することを目的としています。ただし、改訂作業中の書籍を除き、続刊の刊行は一時中止されていますが、近年改訂された重要書籍には、北沢正啓氏の『会社法〔第六版〕』（2001年）、中野貞一郎氏の『民事執行法〔増補新訂六版〕』（2010年）、小山昇氏の『民事訴訟法〔新版〕』（2001年）などがあります。これらの書籍は、法律実務に従事する人間にとって必要不可欠な資料となっており、幅広い読者層から支持を得ています。

社会への貢献

青林書院は出版を通じて、法律に関する知識の普及及び法曹界の発展に寄与しており、その活動は日本国内外の多くの法律関連機関や大学でも活用されています。法学を学ぶ学生や専門家にとって、青林書院の出版物は貴重な資源であり、法律実務への理解を深める助けとなっています。

まとめ

以上のように、青林書院は日本における法律専門書の出版を担う重要な存在であり、設立から70年近くにわたって、高品質で専門的な書籍を提供してきました。法律に関心のある方々や、実務に従事する専門家にとって、その活動は非常に価値のあるものとなっています。

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