井戸田きよ子

井戸田きよ子の経歴

井戸田きよ子（いとだ きよこ）は、大正7年（1918年）に愛知県で生まれ、日本の陸上競技界に名を刻んだ選手です。彼女は愛知淑徳高等女学校に通いながら、運動能力を発揮していました。当時の活動は主に800メートル競走を中心に展開されており、彼女はすでに若い頃から将来を期待される選手でした。

国際大会への道

1934年4月のこと、井戸田は国際女子競技大会予選に参加し、800メートル競走で見事に日本代表に選出されました。この出場は彼女の大きな転機となり、同年5月31日、彼女はロンドンに向けて神戸港を出発しました。

大会当日、井戸田は800メートル競走で2分24秒1を記録し、当時の日本記録を更新しました。この偉業は彼女のキャリアの幕開けを示すものであり、以降の大会でもその実力を証明することになります。

国内競技大会での活躍

井戸田は、1934年11月24日および1935年の全日本女子東西対抗陸上競技大会で800メートル競走と走幅跳での2冠を達成しました。名古屋市の鶴舞公園で開催された大会では、400メートル競走を1分2秒6で走り、日本新記録を樹立しました。また、200メートル競走でも27秒3、三段跳で10メートル39を記録し、その才能をさらけ出しました。

同年の11月4日には第8回明治神宮体育大会に出場し、400メートル競走で1分4秒4を記録しました。1936年11月1日には、第9回明治神宮体育大会で再び400メートルを1分2秒2で走り記録更新を果たしました。この時、走幅跳でも5メートル30を跳ぶなど、井戸田はその卓越した運動能力を証明しました。

井戸田はまた、400メートルリレー走や800メートルリレー走にも出場し、それぞれ51秒5、1分49秒2の記録を打ち立て、いずれも日本新記録に認定されています。

学業とその後

競技生活の傍ら、井戸田は愛知淑徳高等女学校を無事に卒業しました。彼女の活躍は、ただのスポーツ選手に留まるものではなく、その後の日本女子陸上競技界の発展に寄与する重要な存在だったと言えます。彼女の記録や業績は、今なお多くの女子選手にとっての目標であり、陸上競技界の歴史に名を刻んでいます。

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