井笠鉄道矢掛線

矢掛線について

矢掛線（やかげせん）は、かつて岡山県の笠岡市と矢掛町を結んでいた井笠鉄道の鉄道路線でした。全長は約5.8kmで、762mmの軌間を持ち、営業を行っていた区間は単線であり、電化はされていませんでした。この路線には、起点の北川駅から終点の矢掛駅まで、計6つの駅が設けられていました。運行は主に朝夕に40分ごと、日中は60分ごとに行われ、使用されていた車両は気動車の単行または客車が多かったのです。

路線データ

• - 延長：北川 - 矢掛 5.8km
• - 軌間：762mm
• - 駅数：6駅（起終点駅含む）
• - 複線区間：なし（全線単線）
• - 電化区間：なし（全線非電化）
• - 閉塞方式：票巻式

この路線の開業は1921年の10月25日で、それまでの準備を経て運行が開始されました。

歴史

矢掛線の歴史は、1911年（明治44年）に井原笠岡軽便鉄道が設立されたことから始まります。3年後の1914年4月22日には、北川から矢掛までの間に関する免許が認可され、さらに1915年に社名を井笠鉄道に変更しました。1930年代初頭、1928年には備中小田駅が、1929年には瓦斯倫動力が区間での運行に併用されるようになります。

しかしながら、1967年（昭和42年）4月1日には全線が廃止され、歴史の幕を閉じることとなりました。廃線までの間、地域の交通手段として重要な役割を果たしていたことは間違いありません。

駅一覧

• - 北川駅（きたがわ、0.0km）
• - 備中小田駅（びっちゅうおだ、1.2km）
• - 毎戸駅（まいど、2.5km）
• - 本堀駅（もとほり、3.3km）
• - 川面駅（かわも、4.6km）
• - 矢掛駅（やかげ、5.8km）

接続路線

北川駅は井笠鉄道本線への接続駅でもあり、旅客の利便性は考慮された設計となっていました。

脚注と参考文献

この鉄道路線についての詳細は、寺田裕一の著作『私鉄の廃線跡を歩くIV』（JTBパブリッシング, 2008年）や、今尾恵介による『日本鉄道旅行地図帳11』（新潮社, 2009年）に記載されています。

関連項目

同線は廃線の一例であり、鉄道路線における地域交通の歴史を知る上で貴重な資料と言えるでしょう。

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