京浜急行電鉄のダイヤ改正

京浜急行電鉄ダイヤ改正史

京浜急行電鉄は、長年に渡り数々のダイヤ改正を実施し、輸送力増強や利便性向上を図ってきました。本稿では、1960年代から2023年までのダイヤ改正を時系列で振り返り、その内容を詳細に解説します。

1960年代

1966年7月3日改正: 久里浜線の三浦海岸駅延伸開業を控え、平日の特急が終日10分間隔運転となりました。
1968年6月15日改正: 都営1号線との相互直通運転開始に伴う大規模な改正です。京急線内は都営線と合わせた20分サイクルのパターンダイヤとなり、「快速特急」種別が新設されました。特急停車駅に青物横丁駅が追加され、日中は品川～久里浜間の快速特急、押上～三浦海岸間の特急、青砥～川崎間の急行、新町～逗子海岸間の急行などが運行されました。都営線直通列車には、京急1000形、都営5000形が使用されました。ラッシュ時は運転間隔が大幅に短縮されました。

1970年代

1971年11月15日改正: 金沢文庫～神奈川新町間の上り普通列車の一部が6両化され、金沢文庫～浦賀間の普通列車が6両運転を開始しました。
1974年12月2日改正: 12両編成運転開始に伴い、ラッシュ時に金沢文庫～横浜間でC特急の一部が12両編成で運転されるようになりました。
1975年4月26日改正: 久里浜線の三崎口駅延伸開業に伴い、H特急の大部分が三崎口駅まで延長されました。
1976年10月15日改正: 北品川～青物横丁間の高架化完成と新馬場駅開業に伴い、神奈川新町～逗子海岸間の昼間の急行が復活しました。
1977年11月11日改正: 大師線に大型車両が導入されました。
1978年3月6日改正: 普通列車の運行パターン変更による所要時間短縮と、吊り掛け車のラッシュ時普通列車の廃止、神奈川新町駅のホーム延伸により金沢文庫～神奈川新町間で12両編成運転が開始されました。
1978年8月21日改正: 平日の夕方にも快速特急の運転を開始し、ラッシュ時の普通・特急列車のスピードアップによる時間短縮が行われました。また、朝夕ラッシュ時にH特急の8両編成運転が開始されました。

1980年代

1981年6月22日改正: 「通勤快特」が新設されました。品川・川崎の上りホーム延伸により、それまで8両編成だった特急を12両編成化し快速特急「通勤快特」として運転を開始しました。全線の終電が延長されました。
1982年4月1日改正: 朝ラッシュ時の普通列車の運転区間延長と6両編成化に伴い、通勤快特の所要時間が短縮され、品川駅で後続の急行との接続が改善されました。通勤快特は2本増発され9本となりました。
1983年4月1日改正: 朝ラッシュ時の急行の一部が8両編成で運転を開始し、品川駅の普通列車3番線到着開始により、通勤快特が金沢文庫～品川間で完全に12両化されました。
1985年10月19日改正: 京成本線青砥～京成高砂間の複々線完成に伴い、朝ラッシュ時の京浜川崎発京成成田行の急行が1本新設され、青砥駅高架化により日中のH特急が青砥駅折り返し運転に変更されました。
1986年4月1日改正: 夕ラッシュ時の快特が品川～金沢文庫間で12両編成運転を開始し、京急600形電車(2代)が引退しました。
1987年4月10日改正: 京急富岡駅待避線完成に伴い、平日の6往復を除き6両編成だった浅草線直通特急がラッシュ時に全て8両化されました。
1987年12月13日改正: 南太田駅待避線完成に伴い、久里浜線の増発と、弘明寺駅のホーム8両対応化による急行停車駅の見直しが行われました。
1988年11月16日改正: 浅草線直通特急が全て8両化されました。

1990年代

1991年3月19日改正: 京成電鉄成田空港ターミナル駅開業と北総開発鉄道第2期開業に伴い、日中の高砂～川崎間の急行が千葉ニュータウン中央～川崎間に変更されました。京成車・北総・公団車が急行で川崎まで乗り入れを開始しました。
1992年4月16日改正: 定員制列車「京急ウィング号」運転開始と千葉急行電鉄線（現・京成千原線）開業に伴う改正が行われました。
1993年4月1日改正: 羽田空港沖合展開事業に伴い、空港線穴守稲荷～羽田駅（現・天空橋駅）間が開業しました。「ウィング号」と都営車による三崎口行きが登場し、京急車が初めて北総・公団線に乗り入れを開始しました。
1994年4月25日改正: 生麦駅下り待避線完成による優等列車の所要時間短縮が行われました。
1995年4月1日改正: 快速特急の最高時速120km運転開始、千葉急行電鉄線・北総開発鉄道の路線延長に伴う改正が行われました。
1996年7月20日改正: 久里浜線の増強により、久里浜駅以南が10分間隔になり、平日昼間に普通車が久里浜線に乗り入れを開始しました。快速特急は久里浜駅以南各駅停車となりました。
1997年10月4日改正: 12両編成の特急・快速特急を増強し、都営線直通特急の12両運転区間を品川駅まで延長しました。
1998年11月18日改正: 羽田空港新ターミナル駅開業に伴い、エアポートエアポート快特'>[快速特急]とエアポート特急が新設されました。
1999年7月31日改正: 全面的な改正（白紙改正）が行われ、快速特急の略称「快特」が正式種別名となり、久里浜線内は快特が各駅停車となりました。本線・京急蒲田駅以南および逗子線の急行が廃止されました。横浜～羽田空港間の直通列車が初めて設定されました。

2000年代

2000年7月22日改正: 北総開発鉄道路線延長に伴う改正が行われました。
2001年9月15日改正: 都営線直通快特の最高時速120km運転開始、京成押上線八広駅の待避線設置に伴う改正が行われました。
2002年10月12日改正: 京急蒲田駅の配線改良工事完了に伴い、羽田空港～横浜方面の直通列車が増発されました。
2003年7月19日改正: 昼間の羽田空港～京成線直通列車が快特に格上げされました。
2004年10月30日改正: 羽田空港第2旅客ターミナルビル供用開始に伴う改正が行われました。
2006年12月10日改正: 京急蒲田駅付近連続立体交差事業の進捗に伴う修正が行われました。
2007年12月2日改正: 京急蒲田駅付近連続立体交差事業の進捗に伴う修正が行われました。
2009年2月14日改正: 羽田空港発着国際チャーター便対応とC-ATS運用開始に伴う改正が行われました。

2010年代

2010年5月16日改正: 京急蒲田駅付近連続立体交差事業の進捗に伴い、エアポート快特が京急線内でも独立した種別となり、京急蒲田駅を通過するようになりました。エアポート急行が新設されました。
2010年7月17日改正: 京成成田スカイアクセス線開業に伴う改正が行われました。
2010年10月21日改正: 羽田空港国際線ターミナル駅開業に伴い、全列車が同駅に停車するようになりました。駅ナンバリングが導入されました。
2011年: 東日本大震災による節電ダイヤの実施。
2012年10月21日改正: 京急蒲田駅付近連続立体交差事業完了に伴い、エアポート急行が快特に格上げされました。
2013年10月26日変更: 本線の運転形態と土休日の運転間隔の見直しが行われました。
2014年11月8日改正: 羽田空港・成田空港アクセス強化とエアポート快特の所要時間短縮が行われました。
2015年12月5日改正: 上り「モーニング・ウィング号」運行開始に伴う改正が行われました。
2016年11月19日改正: 平日帰宅ラッシュ時の運行体系変更、一部列車の発車時刻繰り下げなどが行われました。
2017年10月28日改正: 早朝・深夜時間帯を中心とした空港アクセス強化が行われました。
2018年12月8日改正: 京成車による京急蒲田以南への乗り入れが復活しました。
2019年10月26日改正: 座席指定「ウィング」サービスの拡充、モーニング・ウィング号増発などが行われました。

2020年代

2020年7月20日変更: 平日午前の一部快特を12両編成化しました。
2021年1月20日変更: 緊急事態宣言発出に伴い、平日の終列車時刻が繰り上げられました。
2021年3月27日改正: モーニングウィング3号を12両編成化、終列車時刻繰り上げなどが行われました。
2021年10月18日変更: 平日日中の京急久里浜～三崎口間で減便が行われました。
2022年2月26日改正: 京急蒲田駅発の羽田空港駅行始発列車を品川駅発に延長しました。
2022年11月26日改正: 大規模な改正が行われ、日中の運行パターンが変更されました。
2023年11月25日改正: ウィングサービスの変更、混雑時間帯の利便性向上などが図られました。
2024年11月23日改正: イブニングウィング号の乗車駅追加、羽田空港の利用客利便性向上のためのダイヤ改正が行われました。

注記: 上記の情報は公開されている情報に基づいて作成されており、全ての改正内容を網羅しているとは限りません。詳細な情報は京浜急行電鉄の公式発表をご確認ください。

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