天空橋駅

天空橋駅：羽田空港アクセスと周辺開発の要衝

天空橋駅は、東京都大田区羽田空港にある京浜急行電鉄空港線と東京モノレール羽田空港線の駅です。駅名は、近くの海老取川に架かる人道橋に由来しています。この駅は、羽田空港の沖合展開事業に伴い、京急電鉄と東京モノレールの両路線が既存の駅を廃止し、新駅として設置した歴史を持っています。

歴史：移転と変遷

京急電鉄の天空橋駅の前身は、1956年に開業した「羽田空港駅」です。旧空港ターミナルへのアクセスを担う駅でしたが、地理的な位置が悪く、空港へのアクセスは非常に不便でした。空港ターミナルへの連絡バスも運行されましたが、利用者の少なさから廃止されました。その後、羽田空港の沖合移転計画に伴い、1993年に現在の場所に「羽田駅」として新設され、旧駅は廃止されました。そして、1998年に現在の「天空橋駅」に改称されました。

東京モノレールの天空橋駅も同様の経緯を辿ります。1964年の開業時は沖合移転前の羽田空港旅客ターミナル地下に「羽田駅」がありましたが、空港移転と京急電鉄空港線延伸に合わせて現在の場所に新駅が設置され、1998年に改称されました。

駅構造：京急とモノレールの連携

京急電鉄と東京モノレールは独立した駅舎を持ちますが、改札口を繋ぐ連絡通路があります。特に、2020年に供用開始したHICity口は両線の改札が近接しており、スムーズな乗換が可能です。京急線と東京モノレールのホームは、それぞれ相対式ホーム2面2線で構成されています。京急電鉄のホームは青いタイルで、東京モノレールの駅舎は飛行機のジェットエンジンをモチーフにしたデザインとなっています。

利用状況と周辺環境

2022年度の京急電鉄の1日平均乗降人員は約15,703人、2023年度の東京モノレールの1日平均乗降人員は約11,328人です。駅周辺は羽田空港の敷地に隣接しており、かつては空港ターミナルやホテル、整備施設などが存在していました。現在では、羽田空港跡地利用計画に基づき、「HANEDA INNOVATION CITY」（HICity）として再開発が進められており、多様な企業や商業施設が進出しています。

アクセスと周辺施設

天空橋駅へは、京急空港線と東京モノレール羽田空港線が乗り入れています。駅周辺には、HICityの他、穴守稲荷神社、Zepp Haneda（TOKYO）、空港関連施設などが立地しています。また、京浜急行バスと川崎鶴見臨港バスが運行する路線バスが利用でき、羽田空港ターミナルへのアクセスも容易です。

その他

天空橋駅は、羽田空港アクセスにおける重要な役割を担い、その歴史と周辺の開発は密接に関連しています。駅名も、地元住民の意見を反映したものであり、地域との一体感を感じさせる要素となっています。また、駅周辺の再開発によって、新たな賑わいが生まれており、今後の発展が期待されています。 将来の羽田空港アクセス線計画においても、天空橋駅は重要な位置を占める可能性があります。

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