京王地下駐車場

京王地下駐車場株式会社

京王地下駐車場株式会社は、京王グループの一員として、主に駐車場と商業施設の運営・管理を手がける企業です。その事業の中心は、京王百貨店新宿店地下に位置する「京王地下駐車場」と、それに併設された地下街「京王モール」の管理運営です。これらの施設は新宿駅の西口に直結しており、多くの人々に利用されています。

事業内容

同社は、京王地下駐車場と京王モールの運営に加え、京王電鉄沿線の様々な施設の駐車場管理を受託しています。具体的には、東京オペラシティビル駐車場、渋谷マークシティ駐車場、メルクマール京王笹塚駐車場など、京王グループが関連する施設の駐車場管理を幅広く行っています。これらの駐車場では、月極契約も受け付けており、利用者の多様なニーズに対応しています。

また、京王電鉄の各駅に設置されているコインロッカーの管理も重要な業務の一つです。京王線・井の頭線の全駅にコインロッカーを設置し、PASMOなどの電子マネーに対応した機種も導入しています。これらのコインロッカーは、駅係員ではなく、京王地下駐車場株式会社が一括して管理しており、効率的な運営体制が整えられています。

京王モール内では、宝くじ販売所の運営も行っています。さらに、京王新線新宿駅地下に位置する「フレンテ新宿」の管理も行っていましたが、2010年10月25日に「京王モール アネックス」としてリニューアルし、現在は直営で運営しています。

機械遺産「ロートパーク」

京王地下駐車場の大きな特徴として、1976年8月28日から稼働している機械式立体駐車装置「ロートパーク」があります。このロートパークは、2013年8月に一般社団法人日本機械学会から「機械遺産」第56号として認定されました。ロートパークは、日本ロートパーク社によって設置され、新明和工業によって保守点検が行われてきた純機械式の立体駐車装置であり、その構造は「純機械式駐車装置の頂点を極めたもの」と高く評価されています。

デジタル制御式の駐車装置が普及する中で、純機械式のロートパークは時代遅れになりつつありましたが、現在も稼働を続けている世界で唯一の例として、その歴史的価値が認められ、機械遺産に選ばれました。2016年8月28日には、ロートパークの営業開始40周年を記念して、小中学生を対象とした見学会が開催され、その技術と歴史を次世代に伝える取り組みも行われています。

歴史

京王地下駐車場株式会社は、1972年7月28日に設立されました。設立当初は、新宿駅西口の整備を目的とした東京都の都市計画事業の一環として、京王地下駐車場と京王モールの建設・運営を主な事業としていました。1976年3月10日には、京王地下駐車場と京王モールが開業し、同社の事業が本格的にスタートしました。同年の8月28日には、ロートパークが営業を開始しました。

2005年10月25日には、フレンテ新宿の管理を受託しましたが、2010年10月25日には、同施設を京王モールアネックスとしてリニューアルし、直営事業となりました。2013年8月には、ロートパークが機械遺産に認定され、2016年8月28日には、ロートパーク営業開始40周年を記念した見学会が開催されました。

まとめ

京王地下駐車場株式会社は、新宿駅周辺の利便性向上に貢献するだけでなく、機械遺産に認定された「ロートパーク」を通じて、日本の技術遺産を守り伝える役割も担っています。同社の事業は、駐車場や商業施設の運営にとどまらず、地域社会の発展に貢献する多岐にわたる活動を行っています。

もう一度検索