京都市道大原花背線

京都市道大原花背線について

京都市道大原花背線（きょうとしどうおおはらはなせせん）は、京都府の京都市左京区大原から左京区花背に至る、重要な地方道の一つです。この道路は現状、ほとんどが未完成の状態にあり、路線番号案内標識さえも設置されていません。

目的と背景

この道路の建設は、急な峠道である花脊峠を避けたアクセスを確保するための代替事業として計画されました。道路は若狭街道から百井地域やほぼ無住と化した大見地域を通り、鞍馬街道と接続する形になっています。1979年度に京都市北部周辺地域整備事業として予算が組まれ、当初は大見総合公園とともに整備されることが期待されていました。しかし、環境保護の運動により公園の整備計画が白紙に戻され、その影響も受けて市道の工事が1991年度をもって凍結されました。

その後も事業計画は続いていましたが、財政状況の悪化に伴い、2010年以降は休止状態となってしまいました。これにより、起点から大見地域までの区間は一般市道に指定されているものの、多くの場所で舗装がされておらず、路面には土砂が流れ込む状況も見受けられます。

現在の状況

現在、大原から百井地区への道のりは非常に困難で、登山道としての役割を果たしている部分もあります。特にヒノコ付近では、市道との重複区間がわずかに開放されているほか、終点の近くでは2kmが施工されていますが、残念ながらゲートによって封鎖されています。このため、アクセスには限界があり、地域住民や訪問者には多大な影響を及ぼしています。

路線データ

この道路の起点および終点、経過地についてもまとめられています。

• - 起点: 左京区大原小出石町（国道367号交点）
• - 終点: 左京区花背大布施町（国道477号交点）

歴史の流れ

この道路は、以下のような年表で歴史をたどることができます。

• - 1979年（昭和54年）4月: 京都市北部周辺地域整備事業構想「拠点整備の指針」が発表され、事業化が始まりました。
• - 1980年（昭和55年）: 大見地区の基本計画が策定されました。
• - 1981年（昭和56年）: 市道小出石大布施線の路線認定と着工が行われます。
• - 1990年（平成2年）: 拠点整備の工法変更により工事が停止されました。
• - 1993年（平成5年）5月: 小出石大布施線は主要地方道大原花背線に指定されます。
• - 2000年（平成12年）: 事業の再評価がされ、地元との協議が条件で継続が決定します。
• - 2010年（平成22年）: 再評価後、再び事業は休止されてしまいました。

通過する自治体と交差する道路

この道路は京都府内の自治体、特に京都市の左京区を通過し、以下の主要な道路と交差します。

• - 国道367号（国道477号重複区間）
• - 国道477号（京都府道38号京都広河原美山線重複区間）

結論

京都市道大原花背線は地域の交通手段として根本的な役割を果たすことが期待されていましたが、財政難や環境問題によりその実現は遠のいています。これからの動向に注目が集まります。

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