京都府立山城郷土資料館

京都府立山城郷土資料館

京都府立山城郷土資料館は、京都府木津川市に位置する地域の歴史や文化を紹介するための資料館です。この施設の主な目的は、特に南山城地方に関連する考古学的遺物や歴史的資産を整理し、それらを未来に伝え、一般の人々に広く知ってもらうことにあります。また、愛称として「ふるさとミュージアム山城」が使われ、地域の方々に親しまれています。

歴史

この資料館は、1982年6月に開館しました。開館当初から地域の文化財の保存と研究に取り組んできたこの施設は、1994年に生涯学習を推進するボランティア組織「いずみの会」が始動しました。さらに、2002年には開館20周年を迎え、常設展示が一新され、2003年には愛称が「ふるさとミュージアム山城」に決まりました。

展示内容

常設展

資料館の常設展では、南山城地方から出土した貴重な考古資料や歴史的な資料が展示されています。展示品の中には、袈裟襷文銅鐸や恭仁宮大極殿の瓦、人面土器、牛頭天王像、阿弥陀如来立像、色とりどりの顔を持つ尉面、さらには木津浜絵巻の複製などが含まれています。これらの展示は、地域の歴史を感じられる貴重な機会を提供しています。

特別展

特別展も定期的に開催されており、例えば2018年度には以下のようなテーマがありました。

• - 「仏とともに歩んだ画家　穐月　明」
• - 「明治150年関連展示　鉄道の開設と南山城の近代」
• - 「発掘された京都の歴史2018」
• - 「文字のささやき〜京都府出土の文字資料〜」
• - 「暮らしの道具　いまむかし」

これらの特別展は、訪れる人々にとって新たな学びの場となり、多様な視点から地域の魅力を再発見する良い機会となっています。

文化活動

体験講座

資料館では、小学生を対象にしたさまざまな体験講座も提供しています。「埴輪のランプシェードを作ろう」や「銅鏡をつくろう」「和同開珎をつくろう」といったワークショップでは、参加者が実際に手を動かすことで歴史に触れ、文化財について理解を深めることができます。また、山城こっとんくらぶでは、綿摘から染色までの体験についても教室が開催され、より実践的な学びが得られるようになっています。

文化財セミナー

さらに、資料館内外で実施される文化財に関するセミナーも魅力的です。「歴史を歩く 大仏鉄道を歩く」などのテーマに基づいた講座では、参加者が地域の歴史を体感しながら学べる機会を提供しています。

文化財連続講座

この講座では、博物館の職員や文化財保護に関する専門家による講義が行われ、知識を深めるための貴重な場となっています。

アクセスと利用情報

資料館へのアクセスは、JR奈良線の上狛駅から徒歩約20〜25分の距離に位置します。利用料金は、一般200円、小中学生50円、開館時間は9時から16時30分までです。毎週月曜日は休館日ですが、祝日が含まれる場合は開館し翌日が休館となります。また、メンテナンス期間や年末年始にも休館があるため、訪問予定の方は事前に確認が必要です。

このように京都府立山城郷土資料館は、地域の歴史と文化を深く理解するための重要な施設であり、展示や体験を通じて訪れる人々に豊かな学びの場を提供しています。

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