京阪バス男山営業所

京阪バス 男山営業所詳細情報

はじめに

京都府八幡市男山雄徳にある京阪バス男山営業所は、1974年の開設以来、樟葉駅周辺、八幡市、京田辺市北西部を中心に路線バスを運行しています。営業所略称は「男」です。本記事では、京阪宇治交通時代の歴史も含め、その概要、沿革、主な路線、車両などについて詳細に解説します。

概要

京阪バスの営業所の中で、京田辺営業所、交野営業所に次いで3番目に新しい男山営業所は、1989年に京田辺営業所、1978年に交野営業所が開設された後に設立されました。2007年には事務所などの建物を新築し、現在に至っています。最寄りのバス停は「男山車庫」と「男山雄徳」です。

主な管轄エリアは樟葉駅周辺、八幡市、京田辺市北西部ですが、2007年11月の路線改正で、それまで管轄外だった枚方市の西戸津、戸津、藤阪ハイツまでの路線を開設しました。これは、近隣の路線網の拡充と旧京阪宇治交通エリアとの調整を目的としています。淀競馬場線の運行も同時期から担当しています。

2009年12月からは、京都競馬場駐車場内のシャトルバスの運行も担当するようになり（2010年春からは山科営業所と共管）、2019年4月には20年ぶりに京都南部線の路線の一部が洛南営業所に移管されました。2021年12月には、淀長岡京線および京都南部線の山崎系統を京都京阪バスに移管し、京都市内からの撤退となりました。

2008年10月からは営業所管内においてPiTaPaが利用可能となりました。

沿革

男山営業所の設置計画は、1960年代後半、京阪宇治交通の大阪府進出が決定した時点から存在していました。くずは・男山地区への路線開設のため、拠点となる営業所が必要だったからです。しかし、当時は男山地区の開発が進んでおらず、森林が多く、車庫用地は日本住宅公団（当時）の男山団地E棟の予定地だったため、用地取得に時間がかかりました。

そのため、1969年6月20日の京阪宇治交通の大阪府進出には間に合わず、1971年6月19日まで宇治営業所が暫定的に路線を開設しました。その後も用地買収交渉が続き、1971年には効率化のためくずは営業所が開設されましたが、1974年5月20日に男山営業所が開設され、くずは営業所は廃止されました。

2002年2月にはノンステップバスの導入に伴い、営業所のバリアフリー化が進められました。2006年4月1日には、京阪宇治交通の京阪バスへの合併により、男山営業所も京阪バスに移管されました。2007年には事務所棟の建て替えも実施されました。

定期一般路線

男山営業所では、多数の路線が樟葉駅に乗り入れており、樟葉駅のバスのりばはA・Bの2つに分けられています。運賃は、山手線・八幡田辺線を除き、大人230円、小児120円の均一運賃です。以下、主要路線の概要を説明します。

北山線

樟葉駅から枚方市北東部にあるポエムノール北山を結ぶ主要路線です。家具団地経由と大阪工大経由があり、さらに枚方ハイツを経由する経路と経由しない経路が存在します。運行系統は複雑で、経路番号にも「大」「A」などの表記が用いられています。日中は樟葉駅基準で1時間に4本の高頻度運行がなされています。

くずは線

男山団地と樟葉駅を結ぶ路線で、複数の循環系統があります。「男山東循環」「男山北循環」「男山南循環」「泉回り」などの系統があり、それぞれ右回り、左回りの系統が存在します。これらの系統は、男山団地の広範囲をカバーし、地域住民の生活を支えています。

樟葉八幡線

樟葉駅と石清水八幡宮駅を結ぶ路線です。ほぼ終日30分間隔で運行されています。

八幡志水線

八幡市内完結の路線で、市の西部を南北に走ります。平日のみ運行され、2025年の廃止が決定しています。

八幡田辺線

八幡市と京田辺市を結ぶ路線です。京田辺営業所と共管の系統が多く、内里経由、岩田南経由、内里南方面など複数の経路があります。

招提線

樟葉駅近辺の船橋地区への路線で、小型車を使用しています。

樟葉長尾線

樟葉駅と長尾駅を高野道経由で結ぶ路線です。運行区域の関係から男山営業所が管轄しています。

その他の路線

臨時路線として円福寺線、京都競馬場線（シャトルバス含む）があります。特定輸送として大日本印刷、枚方市の福祉輸送「やすらぎ号」などを担当しています。過去には、松下日東電器（現・パナソニックエレクトロニックデバイス日東）の従業員輸送や八寿園福祉バスなども運行していました。

車両

男山営業所には、三菱ふそう、日野、いすゞなどのメーカーの車両が配置されています。旧京阪宇治交通時代から三菱ふそうの車両が多く導入されており、現在も主力となっています。ノンステップバスの保有台数は京阪バスの中でも多いです。2009年には大阪府の条例改正（大阪府流入車規制）に伴い、旧式車両の更新が実施されました。

備考

京阪宇治交通との合併後、停留所名は基本的に京阪バスに合わせて変更されましたが、一部は旧名称を引き継いでいます。

他の営業所との重複区間

京田辺営業所、枚方営業所と複数の路線で重複区間があります。

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