今井町 (前橋市)

今井町（いまいまち）

群馬県前橋市に属する地名。郵便番号は379-2116が割り当てられている。2013年時点での町域面積は約1.31平方キロメートル。

地理

今井町は、赤城山の南麓にあたる末端部に位置する。そのほぼ中央部を荒砥川が南に向かって流れている。荒砥川を境として、東側には緩やかな傾斜地が広がり、一方、西側は平坦な土地で、かつて利根川によって形成された沖積平野へと連なる地形となっている。

河川

町内を流れる主な河川として、荒砥川が挙げられる。

歴史

地名としての「今井」は、戦国時代頃から存在していたとみられる。江戸時代に入ると、この地の領有は複雑に変遷した。初期には大胡城主であった牧野氏の所領となり、その後、元和2年（1616年）には前橋藩の領地となった。さらに、明和5年（1768年）からは幕府の直轄領となり、代官前沢藤十郎の支配を受けた時期もあった。しかし、天明5年（1785年）には再び前橋藩の管轄に戻るなど、複数の領主のもとで治められた歴史を持つ。

明治維新後の近代地方自治制度の確立に伴い、この地域の行政区画は大きく再編された。

1889年（明治22年）4月1日には町村制が施行され、今井村は周辺の荒子村、ニ之宮村、富田村、荒口村、泉沢村、下大屋村、飯土井村、新井村、西大室村、東大室村と合併し、南勢多郡荒砥村の一部となった。
1896年（明治29年）4月1日には、南勢多郡と東群馬郡が統合され、勢多郡が成立。荒砥村は勢多郡に所属が変更された。
その後、昭和期に入り、1957年（昭和32年）2月20日には、荒砥村が同じく勢多郡の木瀬村と合併し、城南村が誕生。今井の地は城南村の一部となった。
さらに時代の変化を経て、1967年（昭和42年）5月1日、城南村が前橋市に編入されたことにより、現在の前橋市今井町としてその名を冠することとなった。

地名の由来

今井という地名の起源については伝説が伝えられており、源義経の忠臣として知られる今井四郎兼平にちなむとされる。兼平の子孫がこの地に築いたとされる今井城に居住していたとの伝承も残っている。しかしながら、その詳細な系譜や今井城に関する記録の多くは、文化2年（1805年）に発生した火災によって失われたため、その真偽や詳細は明らかではない。

世帯数と人口

2017年（平成29年）8月31日現在の世帯数と人口に関する情報が示されている。

小・中学校の学区

市立の小・中学校へ通学する場合の学区が定められている。

交通

鉄道

町域内に鉄道駅は設けられていない。

バス

バス路線が運行されている。

道路

道路網としては、主要幹線道路である国道17号上武道路と国道50号が町内を通過しており、両国道は町内の「今井町」交差点で接続する重要な結節点となっている。一方、県道は町内を通過しない。

施設

町内の主な施設としては、今井神社が挙げられる。

出典・参考文献

* 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年。

もう一度検索