今城重子

今城重子（いまき しげこ）は、文政11年9月16日（1828年10月24日）に生まれ、明治34年（1901年）7月18日に没した、孝明天皇の掌侍です。父は今城定章、母は松平光政の娘という家柄に生まれました。

嘉永元年（1848年）に孝明天皇の後宮に近侍し、少将内侍となりました。朝廷内では、義兄である千種有文や岩倉具視らと親交を深め、政治的な影響力を持つようになります。安政5年（1858年）には、岩倉具視の建策「神州万歳堅策」が、重子を通じて天皇に伝えられたと言われています。

重子は、公武合体政策の一環として、孝明天皇の妹である和宮親子内親王が徳川家茂に降嫁するよう尽力しました。堀河紀子と共にこの降嫁を推進したことが、尊攘派の反発を招きます。後に、尊攘派から「四奸両嬪」の一人として名指しで非難され、辞官と隠居、そして落飾を命じられるという不遇をかこちました。

しかし、慶応4年（1868年）に明治維新を迎えると、重子は赦免され、旧位に復帰を果たします。これは、新政府が彼女の功績と立場を再評価した結果と言えるでしょう。

明治34年（1901年）7月18日、74歳でその生涯を閉じました。墓所は京都市にある三宝寺にあります。今城重子は、幕末の激動の時代に翻弄されながらも、朝廷内で重要な役割を果たした女性として、その名が歴史に刻まれています。

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