今宮神社 (鹿沼市)

今宮神社：歴史と文化が息づく鹿沼の鎮守

栃木県鹿沼市に位置する今宮神社は、長い歴史と豊かな文化を誇る神社です。延暦元年（782年）、創建されたと伝えられており、その後、大同年間（806年～810年）には日光三所大権現（二荒山大神）が勧請されました。このことから、日光二荒山神社の分社としての性格も持ち合わせています。

室町時代の中頃、1535年（天文3年）には、壬生綱房による鹿沼城築城に伴い、現在地へと遷座しました。その後、1590年（天正18年）の小田原合戦で壬生氏が北条氏側に加担したため改易されると、鹿沼宿の鎮守として新たな役割を担うこととなります。この歴史的変遷が、神社の現在の姿に繋がっています。

今宮神社の最大の特徴は、その祭礼です。毎年行われる鹿沼今宮神社祭の屋台行事は、国の重要無形民俗文化財に指定されており、地域の伝統と活気を象徴する重要なイベントとなっています。華麗な屋台や勇壮な神事など見どころが多く、多くの人々を引きつけています。

神社には、歴史的・文化的価値の高い数多くの文化財が保存されています。

主な文化財

鹿沼今宮神社祭の屋台行事: 国の重要無形民俗文化財（平成15年2月20日指定）
銅製鰐口: 栃木県指定有形文化財（昭和33年4月25日指定）
今宮神社唐門: 栃木県指定有形文化財（昭和33年4月25日指定）
今宮神社本殿・拝殿・幣殿附宮殿: 栃木県指定有形文化財（平成4年2月28日指定）
今宮神社大太鼓: 鹿沼市指定有形文化財（平成5年2月26日指定）
刀《荒川貞五郎直行》: 鹿沼市指定有形文化財（平成5年8月26日指定）
* 太刀《利行》: 鹿沼市指定有形文化財（平成5年8月26日指定）

これらの文化財は、神社の歴史や地域の文化を深く理解する上で貴重な資料となっています。

アクセス

今宮神社へのアクセスは比較的容易です。JR日光線の新鹿沼駅から徒歩で約15分と、公共交通機関を利用しての参拝も可能です。

今宮神社は、歴史と伝統、そして活気あふれる鹿沼の象徴として、これからも地域の人々の信仰を集め、貴重な文化遺産を守り続けるでしょう。静寂の中に歴史の重みを感じ、地域の息吹に触れることができる、そんな場所です。

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