仏旗

仏旗（ぶっき）とは

仏旗は、仏教の象徴として広く認識されている旗です。この旗には「六色仏旗」や「六金色旗」などの呼び名があり、仏教徒にとって重要な意味を持っています。仏旗のデザインは、仏陀が放つ青、黄、赤、白、樺（橙）の六種の光に由来しており、これらの色はそれぞれの特性を象徴しています。

歴史的背景

仏旗の起源は1885年にさかのぼり、その際にセイロン（現在のスリランカ）のコロンボでデザインされました。コロンボ委員会はHikkaduwe Sri Sumangala Thera師を議長とし、数名の仏教界の指導者や慈善家たちが参加してこの旗を制作しました。1885年4月17日には、当地の新聞『Sarasavi Sandaresa』において仏旗が正式に発表され、その年の5月28日、ウェーサーカ祭の日に初めて掲げられました。この日は、イギリスの統治下で初めて公的にウェーサーカ祭が祝日とされた記念すべき日でもあります。

当初の仏旗は長い幟状の形をしていましたが、一般的な使用には不便さがありました。そのため、神智学協会の創設者であるヘンリー・スティール・オルコットが改良を提案しました。この改良により、国旗と同じ大きさと比率の新しいデザインが採用され、1886年にウェーサーカ祭で新たな仏旗が掲げられることとなりました。1889年にはオルコットとアナガーリカ・ダルマパーラが日本で仏旗を広め、その後ビルマにも紹介されました。

国際的な認知

1950年5月25日、スリランカで開催された第1回世界仏教徒会議では、初代会長のG P Malasekeraが仏旗を世界中の仏教徒のシンボルとする提案をしました。これにより、仏旗は正式に「国際仏旗」として採用され、国際的にもその存在感を高めました。

日本での導入は1954年に行われ、永平寺で開催された第2回日本仏教徒会議で正式に採択されました。その際、従来の色合いが使われたこともあり、現在でも旧来の五色を用いている寺院も存在します。

仏旗の色の意味

仏旗にはそれぞれの色に特別な意味が込められています：

• - 青：仏陀の頭髪の色で、「定根」を象徴します。
• - 黄：仏陀の身体の色を表し、「金剛」を示します。
• - 赤：仏陀の血液の色で、「精進」を意味します。
• - 白：仏陀の歯の色を象徴し、「清浄」を示します。
• - 樺（橙）：仏陀の袈裟の色で、「忍辱」を表します。
• - 最後の一色は「輝き」を象徴しており、他の五色を縞模様にして表現されています。

まとめ

仏旗は仏教を象徴する重要なシンボルであり、そのデザインや歴史は仏教徒にとって深い意味を持っています。寺院や時折行われる法要などで掲げられるこの旗は、仏教の教えや伝統を今に伝える役割を果たしています。

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