仏眼宗

仏眼宗についての詳細

仏眼宗（ぶつげんしゅう）は、1951年に 菊地霊鷲（きくち れいしゅ）が設立した新宗教で、浄土真宗の流れに属する宗派です。霊鷲は富山県大門町で生まれ、真宗大谷派に端を発しております。彼は浄土真宗の本山である西本願寺において得度を受け、その後自身の宗教的理念に基づいて一派を立てました。

仏眼宗は、設立当初は「仏眼宗」という名称で宗教法人としての登録を行いましたが、3年後には「仏眼宗慧日会」と名称を変更しました。霊鷲自身は、自らの宗教が戦後初の宗教法人認可を得た新宗教であると記していますが、この主張の真偽については議論があります。霊鷲が亡くなった後、彼の娘である菊地静流が後を継ぎ、現在も宗教活動を続けています。

経典と本尊

仏眼宗の教えは、浄土三部経に基づいています。この経典は『仏説大無量寿経』、『仏説観無量寿経』、そして『仏説阿弥陀経』の三つで構成されています。また、本尊として仏眼宗は阿弥陀如来を掲げており、下品下生を信奉の中心としています。さらに、声明に関しては、大谷派の正信偈を含む声明と相似していると判断されており、教義の一貫性が見受けられます。

本部の所在地

仏眼宗の本部は神奈川県鎌倉市腰越に位置する霊鷲寺です。この寺院は単立寺院として活動しており、信者にとって重要な宗教的拠点となっています。霊鷲寺では、教義に基づいた様々な行事や伝道活動が行われており、信者はここで教えを学び、交流を深めています。

開祖の著作と信者の関係

菊地霊鷲の著作には、私小説的な内容を持つ「慧日」があります。この作品を通じて、彼の宗教観や思想が色濃く表現されています。霊鷲自身は晩年に「タモ」（太母）と名乗り、信者たちも彼を「タモサン」と呼び、親しみを込めた関係性を築いていました。このように、仏眼宗は開祖との密接なつながりを保ちつつ、信者たちの信仰生活を豊かにしてきました。

参考文献

仏眼宗に関する詳しい情報は『新宗教辞典』（弘文堂）にて確認することができます。

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