仙台市の音楽イベント

仙台市は、多様な音楽イベントが盛んな都市として知られています。その歴史は、1987年にファッションドーム141で開催された「LIVE 141　定禅寺ストリートジャズフェスティバル」に端を発します。その後、1991年には「定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台」として再出発し、無料の野外音楽イベントとして市民に親しまれるようになりました。

市民参加型イベントの隆盛

定禅寺ストリートジャズフェスティバルの成功は、仙台市における市民参加型の音楽イベントの隆盛を促しました。
「市民が主催」「無料」「街角野外」を特徴とする音楽イベントが次々と誕生し、1998年の「みちのくYOSAKOIまつり」、2000年の「伊達ロックフェスティバル」、2001年の「ジャスプロムナード in SENDAI」、「とっておきの音楽祭」、「仙台ブルースフェスティバル」、2002年の「仙台ゴスペル・フェスティバル」など、多様なジャンルの音楽イベントが開催されるようになりました。これらのイベントは、市民が気軽に音楽に触れ合える機会を提供し、街に活気をもたらしています。中でも定禅寺ストリートジャズフェスティバルは、2006年には約71万人の観客を動員する仙台を代表する一大イベントとなりました。音楽イベント以外でも、ステージが設置されバンド演奏が行われるケースも多く見られます。主な開催地は勾当台公園、定禅寺通、一番町、仙台駅前など都心部ですが、都心部以外での開催例もあります。

代表的な市民参加型イベント

とっておきの音楽祭: 6月第1日曜日開催
定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台: 9月上旬開催
みちのくYOSAKOIまつり: 10月のスポーツの日の前日と前々日開催
仙台ゴスペル・フェスティバル: 11月中旬開催

過去の市民参加型イベント

仙台ブルースフェスティバル: 2001年～2007年頃、勾当台公園野外音楽堂で開催
センダイ・ロックフェスティバル: 2008年～2009年
ジャズ・プロムナード in SENDAI: 6月開催
伊達ロックフェスティバル: 7月上旬開催
みちのくフォークジャンボリー: 8月下旬、卸町で開催

仙台市主催イベント

仙台市も、音楽イベントの開催に積極的に取り組んでいます。

仙台国際音楽コンクール: 3年毎開催の有料イベントで、約1万人の観客動員。関連イベントとして「街かどコンサート」も開催。
仙台クラシックフェスティバル: 体育の日とその前日、前々日の3日間開催。一部無料イベントあり。約3万人の観客動員。みちのくYOSAKOIまつりと日程が重なる。
もりのみやこのふれあいコンサート: 障害者を対象としたオーケストラコンサート
萩まつり: 毎年9月上旬～中旬、仙台市野草園で開催。邦楽演奏や合唱などが行われる。定禅寺ストリートジャズフェスティバルと日程が重なる。

「楽都仙台」は、2001年の仙台開府400周年を記念して始められた音楽事業のキャッチコピーです。バブル景気と政令市移行による財政力の増大を背景に、仙台市はホールや文化施設を建設。バブル崩壊後、ソフト面拡充として「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」誘致（1995年）や仙台国際音楽コンクールの開催（2001年～）につながり、音楽イベントの経済効果に着目するようになりました。

企業主催イベント

2000年頃、仙台のレコード会社営業所が全て閉鎖されたことで、ニッチ市場が生まれました。
それを受け、キョードー東北、ノースロードミュージック、GIPなどのプロモーターが中心となり、メジャーアーティストのコンサートやライブが増加。ライブハウスも増加しました。

同時に、仙台を拠点とする音楽系芸能事務所も設立され、ローカルアイドルの育成なども行われるようになり、ARABAKI ROCK FEST.、MEGA☆ROCKSなどの大規模イベントも開催されるようになりました。

代表的な企業主催イベント

ARABAKI ROCK FEST.: GW中2日間開催。約4.2万人の観客動員。
MEGA☆ROCKS: 10月開催。仙台市内ライブハウスが連携して行うライブサーキット。

過去の企業主催イベント

ロックロックこんにちは! in 仙台
夕涼みコンサート: Date fm主催、仙台七夕に合わせて開催
七夕ヴィレッジ/クリスマスヴィレッジ: 仙台シティエフエム主催
* 学都×楽都コラボレーション: NTTドコモ東北主催

経済効果

音楽イベントは、仙台市のシティセールスの重要なコンテンツとなっています。仙台市は、自治体ウェブサイトなどで市主催イベントを中心に紹介し、経済効果の創出に力を入れています。
仙台のプロモーターは東北地方各地で興行を行っており、近年は仙台へのイベント集約が進んでいます。そのため、周辺県のタウン情報誌にも仙台の音楽イベント情報が多く掲載され、県外からの集客にも繋がっています。この集客効果は、仙台市の経済圏の基盤を支える重要な要素となっています。

もう一度検索