仙台総合鉄道部

仙台総合鉄道部：東北貨物輸送の要

仙台総合鉄道部は、宮城県仙台市宮城野区に位置する日本貨物[[鉄道]]（JR貨物）東北支社の重要な拠点です。車両基地、乗務員基地、そして検修施設を擁する総合的な現業機関として、東北地方の貨物輸送を支えています。

歴史：長町機関区から仙台総合鉄道部へ

その歴史は古く、1926年、仙台機関庫から貨物と近郊ガソリンカー運用を分離した長町機関庫として発足しました。当初は蒸気機関車や気動車が活躍していましたが、時代とともにディーゼル機関車、そして電気機関車へと主役は移り変わっていきました。1936年には長町機関区と改称され、その後も東北本線電化や常磐線電化など、鉄道輸送の大きな変化を経験しました。

1987年の国鉄分割民営化後も、JR貨物として長町機関区の名称を受け継ぎましたが、1999年には盛岡機関区の車両を移管・集約し、現在の宮城野区に移転。仙台機関区と改称した後、2000年には仙台総合鉄道部へと改組されました。旧長町機関区跡地は現在、「あすと長町」として再開発され、都市の風景を一変させています。

歴史的な出来事としては、1978年の宮城県沖地震による甚大な被害、そして蒸気機関車全廃（1968年）などが挙げられます。これらの出来事は、仙台総合鉄道部の歴史を語る上で重要な出来事となっています。

配置車両：東北地方の貨物輸送を担う車両たち

仙台総合鉄道部は、2017年現在、JR貨物において唯一車両配置のある総合鉄道部です。東北地区の機関車の大半がここに所属しており、その規模の大きさを物語っています。

電気機関車

主力となるのはEH500形電気機関車で、多数の車両が配置されています。これらの車両は、東北本線、奥羽本線、常磐線など広範囲にわたる路線で活躍し、多様な貨物輸送を支えています。運用範囲は、品鶴線、山手貨物線、東海道貨物線、南武線、武蔵野線などにまで及びます。

ディーゼル機関車

DE10形1500番台も少数配置されていますが、2024年3月のダイヤ改正で定期運用が終了しました。これまでは秋田貨物駅での入換作業や、仙台貨物ターミナルでの入換作業の代走、そして東北本線・石巻線の貨物列車牽引などを担っていました。過去の運用範囲としては、東北本線（郡山～郡山貨物ターミナル間、仙台貨物ターミナル～小牛田間）、石巻線、仙石線、奥羽本線などが挙げられます。

仙台総合鉄道部宮城野派出：車両の整備拠点

仙台総合鉄道部内には、宮城野派出所も設置されています。ここは、車両の整備・検修を行う重要な拠点です。仙台貨物ターミナル駅構内に位置し、機関車の維持管理に貢献しています。

略号と運用

仙台総合鉄道部に所属する車両には、配置場所を示す略号が記されています。「仙貨」は仙台総合鉄道部、「長」は長町機関区時代の略号です。「仙」は仙台車両センターが使用しています。これらの略号は、車両の所属や歴史を知る上で重要な手がかりとなります。

まとめ：未来への進化を続ける拠点

仙台総合鉄道部は、長年にわたる歴史と、現在もなお進化を続ける重要な拠点です。東北地方の経済活動を支える貨物輸送の要として、これからもその役割を果たし続けるでしょう。今後の更なる発展に期待が高まります。

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