伊勢有田駅

伊勢有田駅の歴史と変遷

伊勢有田駅（いせうだえき）は、三重県度会郡有田村湯田にあった伊勢電気鉄道の駅で、後に小俣町に編入され、現在は伊勢市小俣町湯田となっています。伊勢電気鉄道では、同駅を伊勢有田停車場（いせうだていしゃじょう）と呼んでいました。この駅は、1930年12月25日に新松阪 - 大神宮前間の開業に伴って新設され、有名な待避設備を備えた有人駅として運営されました。

駅の施設と特徴

伊勢有田駅には、島式2面4線のホームがあり、停車場としての設備が整っていました。周囲には住民が行き交い、活気があふれていましたが、利用客が多いとはいえませんでした。駅の跡地は1953年に参宮有料道路、《現在の三重県道37号鳥羽松阪線》に変わり、その跡形も見られなくなりました。

「想い出の伊勢電特急」という資料によると、代行バスとして運行されていた三重交通の松阪伊勢線が2019年に廃止された際、湯田停留所付近に駅があったことが言及されています。このように、伊勢有田駅は徐々にその役割を失っていったのです。

駅の沿革

伊勢有田駅の歴史は、さまざまな合併と路線の変遷によって形作られました。以下にその沿革をまとめます。

• - 1930年（昭和5年）12月25日: 伊勢電気鉄道の新松阪 - 大神宮前間の開業により、伊勢電気鉄道の駅として新設される。
• - 1936年（昭和11年）9月15日: 参宮急行電鉄へ伊勢電気鉄道が合併され、参宮急行電鉄の駅として機能する。
• - 1941年（昭和16年）3月15日: 大阪電気軌道と参宮急行電鉄が合併し、関西急行鉄道が誕生することで、その駅となる。
• - 1942年（昭和17年）8月11日: 新松阪 - 大神宮前間が廃止されることにより、伊勢有田駅も廃駅となります。

伊勢有田駅は、短いながらも多くの変遷を経た駅でしたが、地域の発展とともに役割を果たしてきた歴史があります。

隣接駅

伊勢電気鉄道の本線における隣接駅は南明星駅と川端駅です。この路線の一部として、多くの旅行者や地元住民に利用されていました。

参考文献

伊勢有田駅に関する情報は以下の文献にも記載されています。

• - 『伊勢電気鉄道史 1-20』や『伊勢電気鉄道史 21-36』など、鉄道史資料保存会が発行した資料。
• - 『保存版 伊勢電・近鉄の80年』、郷土出版社から発行された懐かしい鉄道写真集。
• - 『想い出の伊勢電特急』、または『小俣町史 通史編』なども参考になる資料です。

このように、伊勢有田駅はその存続していた期間中、地域の交通の要として重要な役割を果たしましたが、時代の流れとともに姿を消していったのです。

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