伊勢湾フェリー

伊勢湾フェリー株式会社の概要

伊勢湾フェリー株式会社（いせわんフェリー、Isewan Ferry Co., Ltd）は、三重県鳥羽市に本社を置く海運会社で、主に鳥羽港と愛知県の伊良湖港を結ぶ定期航路を運航しています。また、2024年2月時点で、加藤汽船グループに属しています。

沿革

伊勢湾フェリーの歴史は1964年に始まりました。この年、名古屋鉄道と近畿日本鉄道の共同出資により、「伊勢湾自動車運送船株式会社」が設立され、同年11月7日には鳥羽 - 伊良湖間のフェリー航路が営業を開始しました。1973年には商号が「伊勢湾フェリー株式会社」に改称されるとともに、さらに1976年からは鳥羽 - 師崎間のフェリー運航も始まります。

1997年には本店を名古屋市から鳥羽市に移転し、2005年には鳥羽 - 常滑間の航路が開設されましたが、2007年に運航が終了。その後、2010年8月には地元自治体が出資し、航路の存続が合意され、翌10月1日より新体制での運航が始まりました。

現在の航路

伊勢湾フェリーが運航する主要な航路は、鳥羽港 - 伊良湖港の区間です。この航路は国道42号及び259号、さらには太平洋岸自転車道の海上部分を形成し、両港を結ぶ距離は約23.2km、所要時間は約55分となっています。

運航便数は、2022年度において、ダイヤに応じて7往復から13往復まで設定されています。また、ゴールデンウィークやお盆、年末年始には早朝臨時便が運航されることもありますが、これらの期間中は乗用車の航送予約はできません。船内には有料の特別室が設置されており、事前に予約することが求められます。

この航路では、伊勢湾に生息するハセイルカやスナメリが見られることもあり、発見情報を記録・公開しています。

過去の航路

伊勢湾フェリーは過去にいくつかの航路を運航していました。そして中でも、鳥羽港 - 常滑間の航路は2005年から2007年の間に運航され、乗客をフェリーに輸送する形での空港連絡バスとの連携も行われていました。また、鳥羽港 - 師崎間の航路は1976年から2005年まで存在しました。

船舶

現在、伊勢湾フェリーは3隻のカーフェリーを運航しています。

• - 鳥羽丸（3代目）：1995年就航、2,410総トン、全長77.34m、幅14.0m
• - 知多丸：2004年就航、2,331総トン、全長73.32m、幅13.8m
• - 伊勢丸（2代目）：2005年就航、2,331総トン、全長73.32m、幅13.8m

かつて運航されていた船舶には、初代の伊良湖丸や鳥羽丸、また志摩丸や渥美丸などが存在していました。これらは様々な世代と共に、伊勢湾の海を行き交ってきました。

本社・営業所

伊勢湾フェリー株式会社の本社及び鳥羽営業所は三重県鳥羽市に位置しています。また、愛知県田原市には伊良湖営業所があります。以前には常滑営業所も存在しましたが、現在は廃止されています。

まとめ

伊勢湾フェリーは、安定した運航を続ける海運会社として地域の交通インフラに貢献しています。定期航路を利用した観光や地元住民の移動手段として、今後も重要な役割を果たしていくことでしょう。

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