伊号第三十九潜水艦

伊号第三十九潜水艦

伊号第三十九潜水艦（いごうだいさんじゅうくせんすいかん）は、大日本帝国海軍が運用した伊十五型[[潜水艦]]、通称「巡潜乙型」の20番艦です。

艦歴

1939年（昭和14年）の第四次海軍補充計画（④計画）に基づき建造が承認され、1941年（昭和16年）6月19日に佐世保海軍工廠で起工されました。その後、1942年（昭和17年）4月15日に進水し、1943年（昭和18年）4月22日に竣工しました。

竣工と同時に横須賀鎮守府籍となり、訓練部隊である第一艦隊第11潜水戦隊に編入されました。同年7月20日には、第六艦隊第8潜水戦隊第14潜水隊に編入され、実戦部隊に配属されました。

7月21日、伊39は横須賀を出港し、オーストラリア東方沖に進出して哨戒任務を開始しました。8月9日には、エスピリトゥサント島北方沖でアメリカ駆逐艦の攻撃を受けましたが、幸いにも被害はありませんでした。9月2日には、駆逐艦4隻の護衛が付いた輸送船団を発見しましたが、攻撃に失敗しています。

その後、9月12日、ニューヘブリディーズ諸島東方沖で、アメリカ海軍の艦隊曳船「ナバホ(USS Navajo, AT-64)」を発見し、雷撃しました。この攻撃でナバホは沈没し、伊39は戦果を上げました。しかし、帰投中の9月25日には、航空機による爆雷攻撃を受けて損傷し、9月27日にトラック島に到着して修理を受けました。

11月21日、伊39はトラック島を出港し、タラワ南西沖へと向かいました。11月25日、哨戒区域に到着したとの報告を最後に消息を絶ちました。アメリカ側の記録によると、11月26日、アメリカ駆逐艦「ボイド(USS Boyd, DD-544)」が潜航中の潜水艦をソナーで探知し、爆雷攻撃を行って撃沈したとされています。これが伊39の最期の瞬間であり、艦長の田中万喜夫中佐以下、乗員96名全員が戦死しました。沈没地点はタラワ南西60浬地点付近、南緯03度10分 東経171度55分です。

1944年（昭和19年）2月20日、伊39はギルバート諸島方面で亡失と認定され、同年4月30日に除籍されました。

伊39の撃沈総数は1隻、撃沈トン数は1,280トンです。

歴代艦長

艤装員長
田中万喜夫 中佐：1943年3月16日 -
艦長
田中万喜夫 中佐：1943年4月22日 - 11月26日戦死

脚注

参考文献

雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』光人社、1990年。ISBN 4-7698-0462-8
外山操『艦長たちの軍艦史』光人社、2005年。ISBN 4-7698-1246-9
* 福井静夫『写真日本海軍全艦艇史』ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1

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