伊号第三百六十一潜水艦

伊号第三百六十一潜水艦の概要

伊号第三百六十一潜水艦（いごうだいさんびゃくろくじゅういちせんすいかん）は、大日本帝国海軍に所属する潜水艦で、伊三百六十一型潜水艦の最初の艦です。回天攻撃隊に参加し、沖縄での戦いにおいて戦没したことが知られています。本艦は「伊361潜」とも略称され、多くの歴史的なエピソードを持つ艦艇となっています。

艦歴

建造と進水

本艦は1942年に発表された改⑤計画第5461号艦の一環として設計され、1943年2月16日に呉海軍工廠で起工されました。進水は同年の10月30日で、1944年5月25日に竣工を迎えました。艦は横須賀鎮守府に所属し、初めて第十一潜水戦隊に編入されました。

沖縄戦への参加

1943年6月には「伊33潜」が訓練中に事故で沈没し、伊361潜はその後の行方不明者の捜索を行う任務を受けました。艦は新たに第七潜水戦隊に編入され、沖縄方面へ向けた作戦輸送に従事します。これまでに3回、ウェーク島への輸送作戦が実施され、主に糧食や弾薬を含む物資を輸送しました。

輸送作戦の詳細

1回目の輸送は1944年8月23日に横須賀を出港し、9月7日に揚陸を行った後、9月17日に帰投しました。この際の輸送貨物は主食など含む合計80トンでした。2回目は10月17日に出港し、10月29日の揚陸、11月9日の帰投がありました。この時の輸送物は糧食や弾薬が含まれていました。

3回目の輸送は1945年1月9日から2月7日までの間に行われましたが、輸送内容の詳細は記録に残っていません。

回天特攻隊の編成と戦没

1945年3月、伊361潜は回天を搭載できるように改装され、同年5月22日には回天特別攻撃隊としての任務を受けます。艦は回天5基を搭載し、1945年5月24日頃に光基地から沖縄東方へ出撃しましたが、その後の連絡は途絶えました。

最終的に、「伊361潜」は1945年5月30日にアメリカの護衛空母「アンツィオ」の艦載機により撃沈されることとなり、艦に搭載されていた81名の乗員全員が戦死しました。6月25日には喪失が正式に認定されました。

除籍

艦の除籍は1945年8月10日に行われました。この歴史的な艦は、当時の海軍において一つの象徴的な存在となり、その運命は多くの人々の記憶に留まっています。

歴代艦長

艦長は1944年5月25日に就任した岡山登大尉が初代であり、その後の艦長は松浦正治大尉が1944年12月11日から1945年5月30日まで続きましたが、松浦艦長も戦死を遂げました。

参考文献

この艦に関する詳細な情報は、雑誌「丸」や『艦長たちの軍艦史』等の文献から得ることができます。こちらからも、伊361潜の豊かな歴史を辿ることができます。

関連項目

• - 大日本帝国海軍艦艇一覧

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