伊号第二十六潜水艦

伊号第二十六潜水艦

伊号第二十六潜水艦（伊26）は、大日本帝国海軍が建造した伊十五型[[潜水艦]]（巡潜乙型）の7番艦です。当初は伊号第二十七[[潜水艦]]として命名されましたが、竣工の順番が入れ替わったため、1941年11月1日に伊号第二十六潜水艦に改名されました。

艦歴

1939年6月7日、呉海軍工廠で起工し、1940年4月10日に進水、1941年11月6日に竣工しました。竣工と同時に横須賀鎮守府籍となり、第六艦隊第1潜水戦隊第4潜水隊に編入されました。

太平洋戦争開戦

1941年11月19日、伊26は横須賀を出撃し、太平洋戦争開戦を迎えました。長期哨戒のため食料を多く積み込み、また、新型魚雷が間に合わなかったため旧式の六年式魚雷を搭載しました。当初はキスカ島やアダック島などの偵察を行い、開戦時にはハワイ北東沖にいました。12月7日、アメリカの貨物船「シンシア・オルソン」を撃沈。これは日本海軍潜水艦による最初の敵艦撃沈となりました。

その後の作戦活動

1942年に入ると、伊26はアメリカ西海岸での通商破壊作戦や、K作戦に参加しました。格納筒を燃料タンクに改造し、飛行艇の支援任務も行いました。また、アリューシャン列島方面での作戦にも従事し、6月にはアメリカの貨物船「コースト・トレーダー」を撃沈しました。その後、ソロモン諸島方面に展開し、アメリカの空母サラトガに損傷を与えるなどの戦果をあげています。

輸送任務

1943年からは輸送任務にも従事し、ガダルカナル島への物資輸送や、ビスマルク海海戦で全滅した船団の乗員救助などを行いました。

インド洋での活動

1943年末から1944年初頭にかけては、インド洋方面で活動し、アメリカやイギリスのタンカー、貨物船などを攻撃しました。また、インド人工作員の輸送任務にも従事しました。

最期

1944年7月、サイパン島への輸送作戦に従事。その後、レイテ沖海戦に参加し、10月25日に米空母を発見したとの報告を最後に消息を絶ちました。アメリカ側の記録では、10月26日に米護衛駆逐艦リチャード・M・ローウェルによって撃沈された可能性が高いとされていますが、確証はありません。1944年11月21日、レイテ島東方沖で亡失と認定され、1945年3月10日に除籍されました。

戦果

伊26は、太平洋戦争中に合計10隻、56,226トンの敵艦を撃沈し、撃沈隻数、トン数ともに帝国海軍潜水艦の中で第3位の戦果を挙げました。また、商船と空母2隻に44,054トンの損害を与えました。

歴代艦長

横田稔 中佐：1941年7月1日 - 1943年9月18日
日下敏夫 少佐：1943年9月18日 - 1944年8月1日
* 西内正一 少佐：1944年8月1日 - 1944年11月21日（戦死認定）

伊26は、その生涯を通して数々の作戦に参加し、多くの戦果を挙げました。しかし、その最期は消息不明という形で終わり、多くの謎が残されています。太平洋戦争における潜水艦戦の歴史を語る上で、欠かすことのできない存在です。

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