伊号第十三潜水艦

伊号第十三潜水艦

伊号第十三潜水艦（いごうだいじゅうさんせんすいかん）は、大日本帝国海軍が太平洋戦争中に運用した潜水艦です。一般的には伊十三型[[潜水艦]]の1番艦として知られていますが、海軍の公式な分類では伊九型[[潜水艦]]の5番艦とされています。

艦歴

伊号第十三潜水艦は、マル追計画における潜水艦甲、第620号艦型の2番艦として計画され、当初は仮称艦名第621号艦と呼ばれていました。1943年2月4日に川崎重工業神戸造船所で起工されました。しかし、建造中に伊四百型[[潜水艦]]の建造隻数が削減されたため、その代替として設計が変更されました。1943年10月1日には伊号第十三潜水艦と命名され、伊十型潜水艦の4番艦として正式に定められました。本籍は佐世保鎮守府と仮定され、同年11月30日に進水しました。

1944年12月16日に竣工し、佐世保鎮守府に本籍を定められました。その後、第六艦隊に編入され、神戸から呉へと回航されました。呉では乗組員の訓練などに従事し、12月30日には伊号第400潜水艦と共に第一潜水隊が新編されました。

光作戦

1945年5月28日、29日に鎮海に入港し燃料補給を行いました。7月4日には彩雲2機を大湊で搭載し、同月11日にトラック島に向けて出港しました。本来は晴嵐を搭載する任務でしたが、この時はトラックへの輸送作戦に変更されていました。マリアナ諸島東方の海域を南下し、7月20日頃にトラック島に入港する予定でしたが、8月1日までに到着しなかったため、喪失と認定されました。

アメリカ側の記録によると、1945年7月16日に小笠原諸島北東方、北緯34度28分 東経150度55分（アメリカ軍記録による）の海域で、米護衛空母「アンツィオ」の艦載機と米ジョン・C・バトラー級護衛駆逐艦「ローレンス・C・テイラー」の攻撃を受け、撃沈されたとされています。この攻撃により、艦長の大橋勝夫中佐以下140名全員が戦死と認定され、同年9月15日に除籍されました。

潜水艦長

艤装員長
大橋勝夫 中佐：1944年9月10日 - 1944年12月16日
潜水艦長
大橋勝夫 中佐：1944年12月16日 - 1945年8月1日（戦死認定、同日付で海軍大佐に任官）

脚注

参考文献

雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』（光人社、1990年） ISBN 4-7698-0462-8
世界の艦船 No. 469 増刊第37集 『日本潜水艦史』、海人社、1993年。
* 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第31巻 『海軍軍戦備(1) -昭和十六年十一月まで-』、朝雲新聞社、1969年。

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