伊号第百八十五潜水艦

伊号第185潜水艦の概要

伊号第185潜水艦（いごうだいひゃくはちじゅうごせんすいかん）は、大日本帝国海軍に所属する潜水艦の一隻であり、伊百七十六型潜水艦の10番艦とされています。艦名からもわかる通り、非常に重要な役割を果たすために設計されたこの艦は、さまざまな歴史的出来事と関わりを持っています。

艦歴

伊号第185潜水艦は1942年2月9日に横須賀海軍工廠にて起工され、その年の9月16日に進水しました。1943年9月23日には艦が完成し、正式に竣工を迎えました。その後、艦は1944年1月5日に佐世保を出港し、12日にはトラックに到着します。

物資輸送を目的に、2月1日にはラバウルへ向けて出港しましたが、3月10日に電池室で火災が発生します。この事故の後、3月22日にはジャイロの故障が起こり、トラック経由で内地に戻されることとなりました。そして3月31日に佐世保に帰港しました。

6月11日、艦はウェワクへ物資を輸送するために呉を出港し、6月16日にはあ号作戦が発動され、そこでサイパン島の東方へ派遣されます。しかし、6月22日、サイパン島海域で米国のフレッチャー級駆逐艦ニューコム（USS Newcomb, DD-586）やクレムソン級掃海駆逐艦チャンドラー（USS Chandler, DD-206/DMS-9）に攻撃を受け、沈没してしまいます。沈没が確認されたのは7月12日のことでした。9月10日には正式に除籍され、その歴史に幕を閉じました。

歴代艦長

伊号第185潜水艦の艦長として、関戸好蜜少佐が就任したのは1943年9月23日からです。その後、荒井淳大尉が艦長に就任しましたが、彼は6月22日のサイパン島海域での戦闘にて戦死しました。

脚注

この艦に関する更なる詳細情報は、以下の文献に記載されています。

• - 『日本海軍艦艇写真集19巻』潜水艦伊号、光人社、1997年。
• - 『写真太平洋戦争 第7巻』光人社NF文庫、1995年。
• - 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』光人社、1990年。
• - 外山操『艦長たちの軍艦史』光人社、2005年。
• - 福井静夫『写真日本海軍全艦艇史』ベストセラーズ、1994年。

関連項目

• - 潜水艦
• - 大日本帝国海軍艦艇一覧

伊号第185潜水艦の歴史は、太平洋戦争の激しい戦闘の中での艦艇の活動を反映しており、当時の海軍の戦略と状況を知る貴重な資料と言えるでしょう。

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