伊号第百六十五潜水艦

伊号第百六十五潜水艦概要

伊号第百六十五潜水艦（いごうだいひゃくろくじゅうごせんすいかん）は、日本海軍に所属し、独特な戦歴を持つ潜水艦です。これは伊百六十五型潜水艦（海大V型）の初艦として1931年に進水し、1932年に正式に竣工しました。艦名は当初「伊号第六十五潜水艦」とされていましたが、後に現名称に改名されました。

艦歴

艦は1929年12月19日に呉海軍工廠で起工し、1931年6月2日に進水しました。竣工後は佐世保鎮守府に所属し、第30潜水隊に配属されました。その後、数度の予備艦を経て、1941年にマレー作戦に参加することになりました。

1941年12月5日、艦は三亜を出発し、英戦艦を発見したことで作戦に関与しました。翌年の1942年にはジャワ海やインド洋での作戦を行い、いくつかの敵艦船を撃沈しました。特に、蘭貨物船「ベンコーレン」や英貨物船「ラオメドン」などがその標的になりました。

1942年6月26日にはミッドウェー海戦にも参加し、その後の行動ではインド洋での交通破壊戦にも関与しました。モルディブ諸島周辺での敵艦船撃沈や、英貨客船「ペルセウス」の撃沈などを達成しました。

戦間期から終戦まで

1943年には整備のため佐世保に入港し、その後もインド洋における活動を継続しました。1944年にはスラバヤを拠点に活動を行いましたが、最終的には艦艇の修理後、1945年4月に再びの出航となるも運命を分けることとなります。

1945年6月27日、艦はサイパン島の東方において米軍の攻撃を受け、大破し沈没しました。艦長の大野保四を含む乗組員106名は全員が戦死しました。艦の戦績は撃沈艦8隻、合計43,054トンに達し、他の日本潜水艦と並んでその戦果は注目されるものでした。

歴代艦長

艦長には様々な将校が任命されており、佐々木半九少佐が初代艦長を務めました。その後も代替わりがあり、1941年8月20日には原田毫衛少佐が艦長となり、最終的には大野保四少佐が指揮を執りました。

まとめ

伊号第百六十五潜水艦は、日本海軍における潜水艦作戦の重要な一ページを飾る存在でした。彼らの戦歴は艦の運命を語るものであり、今もなお日本の海軍史に名を刻んでいます。

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