伊百二十一型潜水艦

伊百二十一型潜水艦について

概要

伊百二十一型潜水艦、通称「伊21型」は、日本海軍によって設計された潜水艦の艦級であり、機雷を敷設するための専門的な能力を持っていました。この艦級は他の潜水艦と異なり、主に機雷敷設に特化して設計されており、同型艦は4隻存在しました。

1938年6月1日に改名され、これ以降は伊号第百二十一潜水艦から伊号第百二十四潜水艦までの同型艦が建造されました。そのうち、太平洋戦争中に3隻が戦没し、戦後には唯一残った伊121も海没処分されました。

建造の背景

日本は第一次世界大戦の結果、7隻のドイツ製潜水艦を取得しましたが、伊百二十一型はそのうちの1隻、U125に基づいて設計されました。1923年度には4隻が川崎造船所で建造され、1927年から1928年にかけて竣工しました。ただし、5番艦と6番艦は建造中に中止されました。

この艦はU125を基にほぼ同一の設計ですが、日本海軍の装備に改められたため、主砲や魚雷発射管の配置には変更が加えられています。また、冷却機を装備するために船体が若干延長されました。

機能と能力

伊百二十一型潜水艦は機雷を敷設するための機能を持ち、艦尾には機雷庫が設置されています。敷設筒は2本あり、一度に6個の機雷を敷設することができ、その所要時間は15分から21分程度です。このように設計されたことで、艦は海戦の戦略的役割を果たすことが可能になりました。

戦争での活躍

戦争勃発後、伊百二十一型潜水艦は機雷敷設作戦に従事しました。特にオーストラリアのダーウィン近くでの作戦では、伊124が戦没し、その後の作戦に影響を与えました。また、ミッドウェー海戦においては、機雷庫をガソリン庫に改造する試みもありましたが、最終的には作戦が中止されています。

さらに、ガダルカナルの戦いに伴い、残った艦もソロモン方面へ派遣されましたが、伊123が戦闘で失われました。1943年には、残存艦の老朽化により、練習潜水艦に転用されることとなりました。

最終的な運命

1945年には伊122が撃沈され、戦後には伊121が唯一生き残りますが、最終的には海没処分としてその歴史に幕を閉じました。

同型艦の変遷

伊百二十一型潜水艦内の同型艦には、伊122、伊123、伊124が含まれ、それぞれが艦番号の変更に伴い、戦場での役割を果たしました。また、これらの艦は太平洋戦争中にそれぞれ異なる艦隊に配属され、戦闘や作戦に従事しました。

潜水隊の変遷

竣工当初、同型艦4隻で編成された第9潜水隊が設立されましたが、同隊は伊21と伊22が転籍することで数を減らしました。その後、残った艦が他の潜水隊に所属する形で変遷を遂げ、最終的には第13潜水隊に編成されることとなりました。

まとめ

伊百二十一型潜水艦は、日本海軍において機雷敷設の重要な役割を担い、多くの海戦に参加しました。その艦の運命は厳しいものでしたが、日本海軍の潜水艦の歴史に名を刻む存在となりました。

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