伊号第百二十一潜水艦

伊号第百二十一潜水艦

伊号第百二十一潜水艦（いごうだいひゃくにじゅういちせんすいかん）は、大日本帝国海軍の潜水艦であり、伊百二十一型潜水艦の1番艦にあたります。艦名は竣工時に伊号第二十一潜水艦として知られ、その後1940年に伊号第百二十一潜水艦と改名されました。太平洋戦争を生き延びたものの、戦後に米海軍によって海没処分され、その所在は2018年の調査で確認されています。

艦歴

伊号第百二十一潜水艦は、1921年に大正12年度艦艇補充計画に基づいて第四十八潜水艦として計画され、1924年に川崎造船所で起工されました。進水は1926年、竣工は1927年であり、呉鎮守府に籍を置きました。初期には横須賀防備隊の第9潜水隊に編成され、同年に水上偵察機の試験が行われました。

1928年には横須賀湾での速力試験中に駆逐艦「汐風」と衝突。以後の艦歴には、様々な潜水隊への編入が見られ、1935年には呉防備戦隊に組み込まれます。

第一次世界大戦後、艦名が伊号第百二十一潜水艦に改称された後、太平洋戦争開戦時には第三艦隊第6潜水戦隊に所属していました。1941年11月、横須賀を出港し海南島に寄港した後、シンガポール北東海域に機雷を敷設したり、いくつかの地を偵察する任務に就くことになります。

戦闘任務

1942年にはダバオを出港し、ダーウィン沖に機雷を敷設。1月18日にはオランダ貨客船を撃沈したと報告されています。その後も様々な哨戒任務に従事し、特にアラフラ海における気象偵察やクェゼリンでの活動、ガダルカナル島付近での偵察が記録されています。

しかし、伊号第百二十一潜水艦は、米艦隊からの攻撃や追跡に遭遇し、待機していた米艦隊に対し雷撃を試みるものの、命中には至りませんでした。強襲を受け、燃料タンクが損傷する事態も発生しましたが、それでも沈没せずに任務を遂行しました。1943年の拉致作戦や戻ってきた連合艦隊の支援も行います。

終末

1944年には練習潜水艦となり、その後1945年の終戦を迎えます。舞鶴で終戦を迎え、その後、海没処分されることになりました。艦名、艦歴の長さからも、伊号第百二十一潜水艦は日本海軍の潜水艦の中でも特筆すべき存在であり、艦長たちにも多くの歴史的発言権がありました。

歴代艦長

艦長は艤装員長から始まり、多くの艦長が在任しました。特に小林三良少佐が初代艦長として長期間在任し、以降も多くの艦長がこの艦で指揮を執りました。彼らの歴史的な役割は、艦が遂行した任務に影響を与えました。

この潜水艦は日本海軍の艦艇史において重要な役割を担い、多くの艦歴を残した存在として後世に記憶されています。

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