伊藤哲夫 (政治活動家)

伊藤哲夫について

伊藤哲夫（いとう てつお、1947年9月23日生まれ）は、日本の著名な政治活動家であり、日本政策研究センターの代表を務めている。彼はまた、日本会議の常任理事や神道政治連盟の政策委員としても活動しており、日本李登輝友の会の常務理事も歴任してきた。また、彼は生長の家の中央教育宣伝部長も務めていたことがある。

略歴

伊藤は新潟県上越市で生まれ、新潟大学人文学部を卒業した後、生長の家の「飛田給派」に所属しましたが、教団が政治活動から撤退したため、彼も教団を離れることを決意しました。その後、1984年に日本政策研究センターを設立し、日本会議の常任理事としても活躍を続けています。1996年には選択的夫婦別姓制度に反対する「夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会」の呼びかけ人としても知られるようになります。

日本政策研究センター

日本政策研究センターは、伊藤が生長の家を離れた後に設立した政治研究機関です。設立当初、彼は「国家の精神的基礎」に関する研究を行い、それを基に政策提言を行うことを目指していました。伊藤は、左翼勢力が活動を積極的に展開する中で、受動的に対応するのではなく、積極的に戦うべきだとの認識を持っていました。彼は保守革命を唱え、歴史認識、従軍慰安婦問題、選択的夫婦別姓、そしてジェンダーフリーに対する反対を重視しています。

同センターは憲法改正を推進し、具体的には以下の三つのポイントを掲げています。
1. 緊急事態条項の追加：非常事態において三権分立と基本的人権を一時無効化し、内閣総理大臣に全権を付与する。
2. 家族保護条項の追加：憲法第13条と第24条の文言を削除し、家族保護に関する新しい条項を追加する。
3. 自衛隊の国軍化：憲法第9条の見直しを行い、明確に戦力を保持する権利を認める。

このセンターは、文藝春秋のコラムで「安倍晋三の有力なブレーンとなっている右派のシンクタンク」と紹介されています。

活動と人脈

伊藤は育鵬社の教科書採択運動のための募金活動にも協力し、自民党の国会議員とも連携しています。2006年春から6月にかけて、彼は他の保守派知識人たちと共に会合を重ね、次なる安倍政権の課題について議論を行いました。このグループは「五人組」と呼ばれ、安倍晋三の重要なブレーンとして知られています。

また、彼は生長の家が冷戦下で反共路線を採っていた時代に、学生運動に参加していた経歴を持ち、青年会の中央教育宣伝部長を歴任していました。教育勅語の意義についても触れ、「その精神が日本人の心の中に未だに根付いている」と語っています。

著作

伊藤は数々の著作も残しています。主な著書には、

• - 『経済大国と天皇制 ―国家の精神的基盤とは何か―』
• - 『天皇即位と大嘗祭 ―憲法第一条・もう一つの読み方―』
• - 『憲法はかくして作られた』
• - 『美しい国再生への提言』などがあり、彼の政策や理念を反映した内容となっています。彼の著作は、保守主義を基盤にした日本の未来のビジョンを描いています。

伊藤哲夫の活動は、政治的、文化的な取り組みに広がりを持ち、彼が描く日本の姿は、現代の保守思想における重要な位置を占めていると言えるでしょう。

もう一度検索