伊藤真吾

伊藤真吾（いとう しんご）

伊藤真吾は、1982年1月4日生まれの将棋棋士で、棋士番号は266。この東京都八王子市出身の棋士は、桜井昇九段の門下生であり、亜細亜大学経営学部を卒業しています。

将棋との出会い

伊藤が将棋に触れたのは5歳の頃、アマチュア5段の父からの影響でした。父親と一緒に「八王子将棋クラブ」に通いながら、将棋の技術を磨いていきました。小学4年生のときにはプロ棋士を目指す決意をし、桜井昇八段に入門。その後、11歳で奨励会に加入します。

奨励会での活躍

奨励会三段リーグでは、伊藤は数回にわたって14勝4敗という素晴らしい成績を収め、通算2度の次点に達しました。これは、フリークラスのプロ棋士となる資格を得る条件を満たすもので、その後、25歳で年齢制限が迫る中、プロデビューを果たしました。特に、普通ならこの成績で昇段することが予想されるにもかかわらず、昇段が叶わなかった例は極めて稀で、彼の棋士としてのキャリアの中でも特異な位置づけとなっています。

NHK杯と公式戦

第60回NHK杯では予選を通過して本戦に初出場し、一回戦で阿部隆を撃破する快挙を成し遂げますが、二回戦で羽生善治に敗れました。2011年には公式戦での16連勝を達成し、竜王戦5組への昇級も決まりました。その後、順位戦C級2組への昇級も果たし、フリークラスからの昇進を遂げました。

将棋のスタイルと棋風

伊藤は、振り飛車を多用する棋士として知られ、特に中飛車の使い手として有名です。2014年には中飛車の講座番組も担当し、将棋界において重要な位置を占めています。最近では、振り飛車から居飛車戦法などの新しい戦法への転向も見られ、戦術の幅を広げています。

プライベートと人物像

伊藤真は、元漫画家アシスタントの女性と結婚し、家族は4人で構成されています。彼は、お互いの紹介による合コンで出会ったと語り、プロポーズの際には桜の木の下で「ずっと一緒にいたい」と告げたそうです。また、小学生時代から書道にも熱心であり、達筆なことで知られています。

YouTube活動と著書

2019年からはYouTubeチャンネル「イトシンTV」を立ち上げ、将棋の対局実況や妻への指導動画を公開しています。様々な将棋関連の書籍も執筆しており、特に「よくわかる相振り飛車」や「徹底解明！先手中飛車の最重要テーマ21」といった著作があります。

まとめ

伊藤真吾の将棋人生は、若い頃から培った技術と努力の上に成り立っています。個性的な棋風やユーモラスなエピソードは、将棋界でも彼の存在感を際立たせています。今後の活躍にもますます期待が寄せられています。

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