伏見宮邦道親王

伏見宮邦道親王の生涯と業績

伏見宮邦道親王（ふしみのみや くにみちしんのう）は、江戸時代初期の皇族であり、世襲親王家の伏見宮の第12代当主です。彼は貞清親王を父に持ち、1649年（慶安2年）に親王宣下を受けました。邦道親王は、後に政治の中心に据えられる重要な役職に就くこととなります。

大宰帥の任官

邦道親王は1651年（慶安4年）に元服し、同年の11月13日に大宰帥への任命を受けました。この任命は「無品親王邦道　宜任太宰帥」という文言で表されており、委任の正式な確認を経て実現されました。

この任官に際しての口宣案は、上卿である姉小路中納言からの宣旨によるもので、親王の職務を重く見た上での任命であったことが伺えます。具体的には、壇上での宣旨が行われ、これにより邦道親王は大宰帥としての実務に携わることとなりました。

任官の内容

任官の具体的な内容は、次の通りです：

• - 上卿：姉小路中納言（姉小路公景、従二位権中納言）
• - 宣旨日：慶安4年（1651年）11月13日
• - 宣旨内容：無品親王邦道が太宰帥に任じられることを宜しいとする旨
• - 奉者：蔵人頭右大弁藤原俊廣（坊城俊広、従四位上）

このように、邦道親王の新たな役職は皇室内部での重責を担うことを意味し、彼の政治的影響力の拡大にもつながりました。

家族とその後

邦道親王は子を持たなかったため、彼の死後は兄である貞致親王が伏見宮家の当主となります。この兄弟間の継承は、背景にある皇族の家系の運営に大きな影響を与えるものとなりました。

邦道親王の存在は、江戸時代における皇室の動向や、親王家の継承の在り方に新たな一頁を加えることとなります。彼の業績や任官の経緯は、当時の政治状況や皇族内部の力関係を考察する上で重要な資料となるでしょう。

結び

江戸時代初期における伏見宮邦道親王の活躍は、当時の日本の皇室や政治事情を理解するための貴重な事例です。彼の大宰帥としての役割やその後の家系の変遷は、歴史的な文脈の中で大きな意義を持つものとして記憶されます。

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