姉小路公景

姉小路公景（あねがこうじ きんかげ）

姉小路公景は、江戸時代前期に活躍した公卿です。室町時代以来、約300年もの間、途絶えていた閑院流姉小路家を再興した人物として知られています。

経歴

慶長18年（1613年）に姉小路家を再興し、家禄は200石を与えられました。寛永9年（1632年）には参議に任じられ、公卿としてのキャリアをスタートさせます。翌寛永10年（1633年）1月5日には、正四位上から従三位へと昇進しました。慶安4年12月（1652年1月）に薨去しています。

公景は、姉小路家の再興という功績に加え、公卿として朝廷に仕え、一定の役割を果たしました。彼の存在は、断絶していた家名を再興し、歴史にその名を刻んだという点で、大きな意義を持っています。

家族

実道と実種という2人の男子がいました。実道は姉小路家の家督を継ぎ、実種は風早家の祖となりました。また、娘も数人おり、そのうちの一人は日向飫肥藩主の伊東祐由の正室となっています。別の一人は、伊達兵部宗勝の嫡男である宗興の正室となりましたが、伊達騒動に連座し、伊予吉田藩に預けられるという悲劇に見舞われました。

系譜

父：阿野実顕
母：吉田兼治の娘
養父：姉小路実広
妻：忠有の娘
妻：西洞院時慶の娘
男子：姉小路実道（1633年 - 1660年）
男子：風早実種（1632年 - 1711年）
男子：山本実富（1645年 - 1703年）
男子：大宮実勝（1649年 - 1686年）
生母不詳の子女
女子：伊達宗興室
女子：池田政直室
女子：清岸院（酒井忠清室）
女子：伊東祐由室


姉小路公景は、公卿としての活動だけでなく、その家族関係を通じて、当時の社会情勢や人間関係を垣間見ることができる人物です。特に、娘が伊達騒動に巻き込まれたことは、彼の人生における大きな出来事であったと考えられます。

参考文献

* 東京大学史料編纂所 編『史料綜覧』 巻十七、東京大学出版会、1963年3月25日。NDLJP:2966192。

もう一度検索