伏見宮邦頼親王

伏見宮邦頼親王

伏見宮邦頼親王（ふしみのみや くによりしんのう）は、江戸時代における皇族の一人であり、世襲[[親王家]]である伏見宮の第18代当主です。彼は伏見宮貞建親王の第2王子として生まれ、幼少時には「孝宮」と名乗っていましたが、後に「堯宮」と改名しました。邦頼親王は旧[[皇族]]の11宮家の共通の祖先である伏見宮邦家親王の孫であり、また第119代天皇である光格天皇の三従兄でもあります。

経歴

邦頼親王の人生は1742年に勧修寺に入ったことから始まります。そこで彼は勧修寺宮尊孝入道親王の附弟となり、1745年に勧修寺を相続しました。その年の12月には桜町天皇の猶子となり、翌年には親王宣下を受けて「徳明」の名を持つようになります。また、奉納礼儀の際に勧修寺に入寺し、寛宝入道親王名でも知られるようになりました。

1748年には東大寺の別当を勤めることになり、彼の公的な役職は次第に増えていきました。1774年6月、伏見宮貞行親王が亡くなったため、邦頼親王は同年11月に宮家を継ぐこととなり、「邦頼」という名を賜りました。1775年には元服し兵部卿に任じられ、1778年には二品に叙せられました。

しかし、1779年には後桃園天皇が崩御すると、邦頼親王は天皇を毒殺したという根拠のない噂にさらされることになります。この騒動は京都所司代や後桜町上皇らが関与するまでに発展しましたが、やがて彼の無実が明らかになりました。

1787年、邦頼親王は鷹司輔平の娘である達子氏と結婚し、次第に家庭を持つこととなります。1788年には天明の大火で宮邸が焼失するという不運にも見舞われました。その後、1802年に一品に叙せられましたが、翌年の9月8日に70歳で亡くなりました。

子女

邦頼親王には多くの子女がいました。第一王子には貞敬親王（嘉禰宮）があり、第二王子は公澄入道親王（佳宮）です。また、王女も同様に数名おり、それぞれに名前が付けられています。1人目から4人目の王女は「某女王」と記されており、彼女たちの多くは幼少で亡くなりました。第五王女の薫子女王は1784年から1841年に生きました。第三王子には某王（佐保宮）が名を連ね、また第六から第八までの女王たちも記録されています。

邦頼親王の系譜は、江戸時代の皇族の歴史を知るうえで重要な位置を占めています。彼の生涯や家族についての研究は、当時の文化や社会にも深く関わる要素があり、今後の考察を更に豊かにすることでしょう。

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