伏見朝子

伏見 朝子の生涯

伏見朝子（ふしみ ときこ、1902年6月20日 - 1971年4月3日）は、日本の旧皇族であり、元華族に属していました。彼女は博義王の妃で、一条実輝公爵の令嬢です。母は細川護久侯爵の娘である悦子で、旧名は一条朝子（いちじょう ときこ）です。皇籍離脱前の地位は王妃であり、皇室典範においては殿下と呼ばれていました。皇族としての名は博義王妃朝子（ひろよしおうひ ときこ）でした。

学校生活と結婚

朝子は香淳皇后と同じ女子学習院の同級生であり、梨本宮家の方子女王とともに昭和天皇のお妃候補とされていました。彼女は後に学習院の同窓会組織である「常磐会」の会長を務めるなど、教育に対しても大きな関心を持っていました。

1919年12月23日、博義王と結婚し、翌年には北海道を訪れました。この結婚から1男3女をもうけ、家族とともに穏やかな生活を送ることになります。

社会貢献と活動

1923年9月23日、関東大震災が発生した際、皇族として被災者支援に積極的に参加し、新宿区にある被災児童避難所を訪問しました。1931年には鶴岡八幡宮へ参拝し、信仰心を深める活動を行いました。また、戦時中には日本赤十字社にて奉仕活動に従事し、社会への貢献を続けました。

夫の死とその後の人生

1938年に夫の博義王が亡くなると、朝子はその悲しみを抱えながらも自身の活動を続けました。第二次世界大戦後の1947年10月14日、皇室典範第11条により皇籍を離脱し、新たに「伏見朝子」と名乗るようになりました。この変化は彼女の人生に新たな一歩をもたらしました。

最後の時

朝子は1971年4月3日に68歳でこの世を去りました。彼女の人生は、皇族としてだけでなく、一人の女性としても波乱に満ちており、多くの人々に愛され、尊敬される存在でした。

栄典と家族

伏見朝子はその生涯において数々の栄典を受けています。1930年には勲一等宝冠章（宝冠大綬章）を、1940年には紀元二千六百年祝典記念章を授与されました。

父は一条実輝（後陽成天皇の男系8世孫）であり、母は細川悦子で、兄弟も多く存在しました。夫の博義王との間には、子女が4人おり、長女の光子女王は尾崎行良と結婚し、長男の伏見宮博明王は現在の伏見家の当主です。次女の令子女王は早逝し、三女の章子女王は草刈廣と結婚しました。

朝子の存在は当時の日本の皇族の歴史において重要な役割を果たし、彼女の果たした社会貢献や奉仕活動は今なお評価されています。

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