会計大学院

会計大学院とは

会計大学院は、会計分野における高度な専門知識と職業倫理を育成することを目的とした専門職大学院です。特に、公認会計士試験の受験資格要件の一部を満たす教育機関として、2006年度から制度が導入されました。会計専門職大学院やアカウンティングスクールとも呼ばれ、優秀な会計専門家を数多く輩出しています。

概要

従来、公認会計士試験の受験者の多くが専門学校に依存していた状況を鑑み、大学院における体系的な会計教育の必要性が提唱されました。これは、単に試験に合格するための知識だけでなく、公認会計士としての倫理観や実務能力を養成するためです。また、会計大学院は社会人のリカレント教育の場としての役割も担っており、実務経験を持つ社会人が最新の会計知識を学び直す機会も提供しています。

会計大学院の修了者は、一定の要件を満たすことで公認会計士試験の短答式試験の一部科目が免除されます。具体的には、財務会計、管理会計、監査に関する科目を規定単位以上修得し、専門職学位を取得することで、短答式試験における「財務会計論」「管理会計論」「監査論」の3科目が免除されます。専門職学位の名称は「会計修士（専門職）」または「会計学修士（専門職）」が一般的ですが、学位名称そのものではなく、所定の科目を修得し、専門職大学院の課程を修了することが免除の要件となります。

会計大学院協会

2005年4月6日には、会計大学院の教育水準の向上を目指し、「会計大学院協会」が設立されました。この協会には、青山学院大学、関西学院大学、千葉商科[[大学]]、中央[[大学]]、東北大学、法政大学、北海道[[大学]]、明治大学、LEC東京リーガルマインド大学院大学、早稲田大学の10校が中心となり、加盟校間の連携を強化し、会計専門家の育成を推進しています。協会は、会員校の教育水準の向上を図るとともに、社会に貢献できる優れた会計職業人の養成を目指しています。

会計大学院の設置校

2019年12月時点で、会計大学院協会には以下の会員校と賛助会員があります。

会員校

北海道・東北地方

北海道[[大学]]（大学院経済学研究科会計情報専攻）
東北大学（大学院経済学研究科会計専門職専攻）

関東地方

早稲田大学（大学院会計研究科会計専攻）
明治大学（専門職大学院会計専門職研究科会計専門職専攻）
青山学院大学（大学院会計プロフェッション研究科会計プロフェッション専攻）
千葉商科[[大学]]（大学院会計ファイナンス研究科）
LEC東京リーガルマインド大学院大学（高度専門職研究科会計専門職専攻）
大原大学院大学（大学院会計ファイナンス研究科）

近畿地方

関西学院大学（専門職大学院経営戦略研究科会計専門職専攻）
関西大学（大学院会計研究科会計人養成専攻）
兵庫県立[[大学]]（大学院会計研究科会計専門職専攻）

九州地方
熊本学園大学（大学院会計専門職研究科アカウンティング専攻）

学生募集停止した元会員校

愛知淑徳大学（大学院ビジネス研究科会計専門職専攻）
愛知大学（大学院会計研究科会計専攻）
法政大学（専門職大学院イノベーション・マネジメント研究科アカウンティング専攻）
甲南大学（大学院社会科学研究科会計専門職専攻）
立命館大学（大学大学院経営管理研究科アカウンティング・プログラム）
中央[[大学]]（専門職大学院国際会計研究科）

賛助会員

日本公認会計士協会
日本税理士会連合会

元賛助会員

国際会計教育協会

進路

会計学の知識は、様々な資格試験や公務員採用試験で役立ちます。会計大学院の修了者は、公認会計士、税理士、財務専門官、国税専門官など、専門性の高い分野で活躍しています。

資格試験

公認会計士試験
税理士試験

公務員採用試験

財務専門官採用試験
国税専門官採用試験

関連項目

大学院
専門職大学院
高度専門職業人
公認会計士
公認会計士試験
税理士試験
国税専門官
税務大学校

出典

『会計専門職大学院』 - コトバンク
『会計大学院』 - コトバンク
会計大学院協会

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