伴吉夫

伴吉夫のプロフィール

伴 吉夫（ばん よしお、1918年7月6日生まれ）は、愛知県にルーツを持つプロ野球選手で、主に二塁手や三塁手として活動していました。彼の野球人生は浮き沈みが激しく、短いながらも印象的なエピソードを残しています。

学生時代の活動

彼の野球キャリアは、享栄商業学校（現・享栄高等学校）でスタートしました。そこでの活躍が認められ、1934年の夏の甲子園には補欠メンバーとして出場しました。甲子園は若い選手にとって大きな舞台であり、多くの優秀な選手がここからプロの世界へと羽ばたいていきました。伴もその一人かと思われましたが、彼のキャリアはその後まもなく波乱の道を歩むこととなります。

プロ入りと大東京軍

1936年、彼は新たに結成された大東京軍に参加しました。しかし、プロ入り早々に彼が抱える守備の問題がクローズアップされることになります。特に記憶に残るのは、同年の4月5日に行われた東京ガスとの練習試合です。この試合では、彼はなんと9回に6失策を犯してしまいました。これがチームにとって痛恨の結果となり、結局は大逆転負けを喫することとなりました。この試合は大東京軍にとって、球団結成から4試合目にあたるもので、多くの期待が寄せられていた中での出来事でした。

この大失態によって、球団代表であった鈴木龍二の激怒を引き起こし、監督の永井武雄を解任するという前代未聞の事態につながりました。実際、この出来事は日本プロ野球史上初の監督解任として記録されています。永井監督はその後、野球界に戻ることはなく、1938年には戦争で命を落とす運命を辿ったことが、伴にとって大きな重荷となったことでしょう。

プロ生活の終焉

公式戦に入った伴は、そのプレーが期待に応えるものではなく、5月の5試合に出場するにとどまりました。その後、1936年限りで選手としてのキャリアを終えることになりました。引退後の情報は全くの不明であり、その後の彼の人生については何も知られていません。彼のように一瞬の華やかさの後に、静かに姿を消していった選手は他にも大勢存在するでしょうが、伴の物語には特に独自のドラマが感じられます。

結論

伴吉夫の人生は、若き日の夢や情熱とは裏腹に、数々の試練に満ちたものでした。彼の記憶は今も尚、その野球人生を追い求める人々の中に息づいていることでしょう。愛知県出身のプロ野球選手の一人として、彼のエピソードは今後も語り継がれていくに違いありません。

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