住めば地球

『住めば地球』（すめばちきゅう）は、1988年 10月2日から1991年 3月31日の期間、テレビ朝日系列局（一部を除く）で毎週日曜日の朝に放送された、朝日放送（ABC）制作のドキュメンタリー番組である。提供は、番組開始当初はマルコーが担い、後に同社のグループ名変更に伴いフテロとなった一社提供番組として知られる。

概要

本番組は、世界各地で様々な分野に携わる日本人たちの姿を追い、異文化の中で生きる彼らの日常や挑戦を描いたドキュメンタリー番組であった。このコンセプトは、後に同じテレビ朝日系列で放送された『ポカポカ地球家族』(2002年-2007年)など、同様の趣旨を持つ番組へと繋がっていく。

番組の司会は三枝成章が務めた。ナレーターは番組の初期と後期で異なり、1989年3月26日までは国井修が担当。同年4月2日からはジョン・カビラがナレーターを務めた。特にジョン・カビラにとっては、これが初めてテレビで顔出し出演した番組であり（1990年4月1日放送分より）、その後のテレビタレントとしての活動の契機となった点でも特筆される。

番組の後半では、司会の三枝成章が、紹介された日本人やその関係者などと電話を通じて対話するコーナーが設けられていた。

共同制作体制は、放送時間帯の変更に伴い変化した。番組開始当初、日曜10時台後半に放送されていた時期は、制作局の朝日放送と日本記録センターの共同制作であった。しかし、放送時間帯が日曜9時台後半に移動してからは、朝日放送とオフィス・トゥー・ワンの共同制作体制となった。

また、番組のサブタイトルも提供会社の社名変更に合わせて改められた。開始当初は提供元であるマルコーにちなみ「MARUKO WORLD TREND」（マルコー・ワールド・トレンド）が冠されていたが、マルコーグループが1990年4月にフテログループ（φTEPO GROUP）へ商号を変更したことに伴い、サブタイトルも「φTEPO WORLD TREND」（フテロ・ワールド・トレンド）に変更された。

放送時間

本番組は放送期間中に一度、放送時間帯が変更されている。いずれも日本標準時（JST）による。

1988年 10月2日 - 1989年3月26日: 毎週日曜日 10:30 - 11:00
1989年4月2日 - 1991年 3月31日: 毎週日曜日 09:30 - 10:00

この放送時間の変更は、1989年4月からの大型報道番組『サンデープロジェクト』（テレビ朝日と朝日放送の共同制作）開始に伴う措置であった。この時間帯移動以降、朝日放送制作の情報番組が日曜9時台後半で連続して放送される流れが生まれ、『住まいのダイエット』が終了する2017年まで続いた。

放送時間帯が移動したことにより、夏の全国高等学校野球選手権大会中継が放送される期間には、制作局である朝日放送からネット局へ番組本編が裏送りされる状況が2シーズン分発生した。この放送状況は、『住めば地球』終了後も、後続の朝日放送制作番組に引き継がれた。

出演者

司会: 三枝成章
ナレーター:
国井修（1988年 10月2日 - 1989年3月26日）
ジョン・カビラ（1989年4月2日 - 1991年 3月31日。1990年4月1日放送分からは顔出しでの出演もあった）

オープニング

番組のオープニング映像は、提供会社の変更に合わせて二つのバージョンが存在する。

MARUKO時代: オレンジ、パイナップル、マンゴー、キウイなどの輪切りにした果物の断面が次々と映し出される映像。その後、赤い背景に白抜きのタイトルロゴが表示され、続いてオレンジの断面をバックに黒文字のタイトルロゴが改めて表示された（イチゴなど、輪切りではない果物も一部含まれた）。
φTEPO時代: 地球儀が回転するCGアニメーション。夜空から白い背景に変わり、地球儀が画面中央から移動した後、画面中央に戻り、歩く人間を模したキャラクターと共にタイトルロゴが表示されるものとなった。

住めば地球