住吉浜出入口

住吉浜出入口

概要

住吉浜出入口は、兵庫県神戸市東灘区に位置する阪神高速道路5号湾岸線のインターチェンジです。この出入口は、特定の進行方向からの交通のみを扱う「ハーフインターチェンジ」としての機能を持っており、具体的には天保山方面への流入と、天保山方面からの流出に利用が限定されています。阪神高速5号湾岸線の当該区間（中島から六甲アイランド北まで）が最初に開通した時点では設置されておらず、地域の利便性向上や交通ネットワークの整備を目的として、1997年に後から追加される形で供用が開始されました。

交通ネットワーク上の役割

この住吉浜出入口は、阪神高速5号湾岸線へのアクセスポイントであると同時に、神戸市内の重要な道路ネットワークを結ぶ結節点としての役割も担っています。特に、出入口に接続するハーバーハイウェイを利用することで、神戸市中央区の中心市街地である三宮方面や、海上空港である神戸空港、そして人工島のポートアイランドといった神戸の主要エリアへスムーズにアクセスすることが可能となります。ハーバーハイウェイの六甲アイランド方面への接続は現時点では提供されていませんが、それでも神戸の中心部や空港へのアクセスを担う点で非常に重要です。

さらに、住吉浜出入口は阪神高速3号神戸線との間で特別な「乗り継ぎ制度」が設定されている地点の一つです。これにより、阪神高速5号湾岸線から一度住吉浜出入口で流出し、その後、指定された阪神高速3号神戸線の出入口（摩耶出入口または京橋出入口）から再度高速道路に流入する際に、通行料金が新たに加算されない扱いとなります。この制度は、3号神戸線の交通集中区間を避けたい場合や、目的地への最適な経路を選択する上で大きなメリットをもたらし、広域的な交通分散にも貢献しています。

交通状況

住吉浜出入口は、上述のような交通ネットワーク上の重要性から、周辺地域や神戸中心部、さらには3号神戸線への連絡路として多くの車両に利用されています。そのため、特に通勤時間帯や休日など、交通量が増加する時間帯には、この出入口を先頭とする渋滞が頻繁に発生する傾向にあります。渋滞は時に出入口のランプウェイだけに留まらず、阪神高速5号湾岸線の本線にまで影響を及ぼし、後続の車両の通行にも支障をきたすことがあります。この慢性的な渋滞は、住吉浜出入口が持つ利便性の高さを示す反面、交通容量の課題も浮き彫りにしています。

乗り継ぎ制度

住吉浜出入口と阪神高速3号神戸線の摩耶出入口・京橋出入口の間には、阪神高速道路が定める乗り継ぎ制度が適用されます。この制度を利用して住吉浜出入口から流出し、指定された3号神戸線の出入口から再度進入する場合、またはその逆のルートを利用する場合、新たな料金は発生しません。制度適用を受けるためには、住吉浜出入口の料金所で乗継券を受け取る必要があります。ただし、ETC（自動料金収受システム）を搭載した車両の場合は、料金所のシステムが自動的に乗り継ぎを認識し、料金調整が行われるため、乗継券を受け取る手続きは不要です。この制度は、阪神高速のネットワークをより柔軟に利用するための重要な仕組みとして機能しています。

周辺施設

住吉浜出入口の周辺には、公共交通機関として神戸新交通六甲アイランド線の南魚崎駅が比較的近い位置にあります。また、産業施設として関西電力東灘発電所が立地しているほか、六甲アイランドと本土を結ぶ六甲大橋も近隣に位置しており、出入口からのアクセスが可能です。

接続・隣接区間

阪神高速5号湾岸線において、住吉浜出入口の東側には深江浜出入口が（正確には深江浜本線料金所を挟んで）、西側には魚崎浜出入口が連続しています。また、接続するハーバーハイウェイにおいては、西側に高羽ランプが位置しています。

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