佐世保市立福石小学校

佐世保市立福石小学校は、長崎県佐世保市大宮町に所在する公立の小学校です。

沿革

本校の始まりは1924年（大正13年）9月、東彼杵郡日宇村に設立された「福石尋常小学校」に遡ります。当時、日宇尋常小学校から福石・木風・崎辺地区の児童が転入し、尋常科6年制で開校しました。

1927年（昭和2年）4月1日、日宇村が佐世保市に編入されたことに伴い、佐世保市立の小学校となりました。翌年には校旗と校歌が制定されています。

開校後も校区の調整や校舎の拡張、増築が繰り返し行われました。1929年（昭和4年）には潮見尋常小学校の新設により一部児童が転出し、1940年（昭和15年）には木風尋常小学校の開校に伴い、木風・藤原・福石・稲荷地区から合計約700名の児童が転出するなど、周辺地域の発展や新たな学校の設置に応じて児童の通学区域が変化しています。

1941年（昭和16年）4月1日には国民学校令が施行され、「佐世保市福石国民学校」と改称し、尋常科が初等科となりました。1942年（昭和17年）1月には保育室も設置されています。

戦時下の1945年（昭和20年）6月29日、佐世保大空襲により校舎は焼失してしまいました。これにより、児童たちは公会堂や寺院などを間借りして分散授業を行うことを余儀なくされました。同年9月には、西天神町にあった旧工員宿舎を仮校舎として授業を再開し、困難な状況下でも教育活動が続けられました。

終戦後の1947年（昭和22年）4月1日、学制改革が実施され、学校教育法に基づいて現在の校名である「佐世保市立福石小学校」となりました。戦災からの復興が進む中で、新たな校舎の建設が段階的に行われ、1948年（昭和23年）4月に第一期工事が完了して高学年を収容、同年9月の第二期工事完了で低学年も収容できるようになり、翌1949年（昭和24年）5月には第三期工事が完了し、校舎が整いました。

その後も校区の再編は続き、1950年（昭和25年）と1951年（昭和26年）には大宮町の児童が木風小学校へ通学するようになり、一方で東浜町の児童が日宇小学校から転入するなど、児童構成に変化がありました。1953年（昭和28年）4月1日には佐世保市立天神小学校が分離・独立しています。

学校制度については、2004年（平成16年）4月から2学期制が導入されましたが、2022年（令和4年）4月には3学期制に戻されています。

校章と校歌

学校のシンボルである校章は、美しい桜の花弁を背景に図案化し、その中央に縦書きで校名を示す「福石」の文字が配されています。
校歌は田端広一郎氏が作詞し、高田信一氏が作曲を手がけました。歌詞は全3番で構成されており、そのうち2番と3番には学校の名前「福石校」が登場し、児童たちに親しまれています。

校区

本校が通学区域とする地域は、佐世保市の住所表記において東山町、大和町（元三組）、大宮町、前畑町、干尽町（一部を除く）、大黒町（住宅）、沖新町などが含まれます。卒業後の進学先中学校区は、佐世保市立福石中学校です。なお、同じ福石町内であっても、地域によっては佐世保市立潮見小学校の校区となっている場合があります。

交通アクセス・周辺環境

最寄りの鉄道駅としては、JR九州 佐世保線および松浦鉄道 西九州線の佐世保駅、あるいはJR九州 佐世保線の日宇駅が利用できます。路線バスを利用する場合は、西肥バス（させぼバスを含む）の「福石小学校上」、「大宮町」、「天神二丁目入口」の各バス停が便利です。

学校周辺には、護国寺や九品院といった寺院、金融機関の支店、東公園などがあります。

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