佐竹義典

佐竹義典（さたけよしのり）は、文政6年3月4日（1823年4月14日）に生まれ、天保10年5月15日（1839年6月25日）に17歳で亡くなった、江戸時代後期の武士です。久保田藩（秋田藩）の重臣である佐竹東家の18代目当主を務めました。実父は相馬益胤（そうま ますたね）、初名は卓胤（たくたね）といい、通称は千葉寛次郎（ちば かんじろう）、寛三郎（かんざぶろう）、山城（やましろ）を名乗りました。

生涯

佐竹義典は、天保8年（1837年）7月に佐竹東家の当主であった佐竹義致（さたけ よしむね）が亡くなったことを受け、その後継者として迎えられました。佐竹義致は、佐竹義珍（さたけ よしとも）の養子で、実父は佐竹義文（さたけ よしふみ）です。当時、秋田藩佐竹家では、後継者として中村藩相馬家から養子を迎えることになり、幕臣の谷川可順（たにがわ かじゅん）がその仲介役を務めました。

谷川可順は、3人の候補者に関する情報を伝えています。千葉寛次郎（後の佐竹義典）は、「しやんと被成候（しっかりしている）」性格であると評され、千葉亀三郎（後の佐竹義核）は「御静（おしずか）」な性格、相馬兼次郎（後の佐竹義祚）は学問に励み、書や馬術を好むと伝えられました。

最終的に佐竹義典が養子に選ばれ、天保9年（1838年）10月24日に佐竹東家の当主、佐竹義致の養子となりました。10月25日には中村を出発し、11月6日に秋田に到着しました。しかし、翌年の天保10年（1839年）5月15日に17歳という若さで亡くなりました。佐竹義典は、佐竹東家の菩提寺である秋田の白馬寺（はくばじ）に葬られています。

佐竹義典は、若くして佐竹東家の家督を継ぎましたが、その短い生涯を終えました。しかし、その存在は、佐竹家の歴史において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

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