佐藤子之助

佐藤子之助：軍人から市長へ、激動の時代を生きた男

佐藤子之助（さとう ねのすけ）は、1876年（明治9年）9月23日に生まれ、1947年（昭和22年）4月27日に生涯を閉じた、日本の陸軍軍人であり、政治家でもありました。最終階級は陸軍中将。また、大分県中津市長も務めました。

軍人としてのキャリア

大分県出身の佐藤は、1899年（明治32年）11月に陸軍士官学校（11期）を卒業。翌年6月には歩兵少尉に任官され、軍人としての道を歩み始めます。1911年（明治44年）11月には陸軍大学校（23期）を卒業し、第10師団参謀に就任。着実にキャリアを重ねていきました。

1921年（大正10年）6月には歩兵大佐に昇進し、同年7月には近衛歩兵第2連隊長に就任。その後、1922年（大正11年）8月には第1師団参謀長に転任しました。1923年（大正12年）2月には陸軍省人事局補任課長となり、軍の中枢で活躍します。

1925年（大正14年）5月には陸軍少将に進級し、陸軍大学校教官に就任。教育者としての顔も持つこととなります。1926年（大正15年）3月には歩兵第12旅団長に転じ、1927年（昭和2年）7月には台湾軍参謀長に就任。海外での勤務も経験しました。

1930年（昭和5年）4月、留守第16師団長に就任。同年8月には陸軍中将に進み、1931年（昭和6年）8月には第7師団長に任命されました。しかし、1933年（昭和8年）8月には待命となり、その後予備役編入となります。

中津市長としての活動

軍人を退いた佐藤ですが、その後の人生はそこで終わりませんでした。1942年（昭和17年）から1946年（昭和21年）まで、大分県中津市長を務めます。激動の時代、地方自治の長として、地域のために尽力しました。

その後の人生

中津市長を退任した後、佐藤は公職追放の対象となり、追放中の1947年（昭和22年）にその生涯を終えました。軍人として、また市長として、激動の時代を駆け抜けた佐藤子之助の人生は、日本の歴史に深く刻まれています。

栄典

佐藤子之助は、その功績により以下の位階と勲章を授与されました。

位階

1932年（昭和7年）6月15日 - 正四位
1933年（昭和8年）9月29日 - 従三位

勲章

1917年（大正6年）12月24日 - 勲三等瑞宝章

まとめ

佐藤子之助は、軍人としてのキャリアを積み重ねる一方で、地方自治の長としても重要な役割を果たしました。その生涯は、軍事と地方行政の両面で貢献した人物として、後世に語り継がれるべきでしょう。

参考文献

福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
『日本の歴代市長 第3巻』歴代知事編纂会、1985年。
* 総理庁官房監査課編『公職追放に関する覚書該当者名簿』日比谷政経会、1949年。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1276156。

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